外壁塗装をやる前に知っておきたいアスベストの常識
塗料にはアスベストが含まれている?
人間の体と環境に悪影響を及ぼす「アスベスト」。
名前は聞いたことあるかと思いますが、実際どういった影響があるのかはっきりとわからない方もいると思います。
なぜアスベストの話題を持ち出したかというと、その昔頻繁に使用していた塗料に、有害とされるアスベスト含まれていたためです。
現在ではアスベストを含まない塗料が使用されていますので、問題はありません。
しかし、家の外壁の方は建てられた年代と外壁に使用されている資材によってはアスベストが含んでいる可能性があります。
そうすると、外壁塗装する際、アスベストを除去してから塗装工事をする必要があります。
今回は、アスベストの危険性と、外壁塗装をやる上での注意点についてご紹介いたします。
アスベストはがんを引き起こす
アスベストとは、別名石綿といって、自然界に存在する鉱物の繊維の総称です。
元々、かなり丈夫な物質で耐久性や耐熱性、電気絶縁性等の性能があり、なおかつ安価のため建築資材や電気製品、自動車等、様々な製品に重宝されてきました。
しかし、アスベストが飛散した空気を長期間大量に吸うと、石綿肺(じん肺:呼吸機能が低下)、肺がん(悪性の腫瘍)、悪性中皮種(悪性の腫瘍)等の病気を引き起こすという、恐ろしい天然物質なのです。
アスベスト(石綿)関連疾患 | 独立行政法人 環境再生保全機構
※ばく露とは、物資が体内に取り込まれること
まず、空気中に含まれたアスベストを吸うと、人の肺胞(気管支の先の小さな袋のこと)に沈着します。
普通、異物は体外に出されますが、アスベストは体内にとどまります。
そして体内に居ても丈夫ですので、約10~50年も存在します。
これががんの原因になるのです。
ただ、どれくらいの量をどれくらいの期間で吸いこむと、発病するかは明らかになっていないのが現状です。
アスベストはどの建物に含まれているのか
現在の日本では、アスベストを以下のように定めています。
現在は日本において、製造、輸入、新規の使用はされていません。
アスベスト含有建材(アスベストを0.1重量%を超えて含有するもの)は労働安全衛生法施行令により、2006(平成18)年9月から、製造・使用等が全面的に禁止されています。
アスベストは、8割以上は建築材料(天井、壁、外壁材、屋根材、煙突材等)に使用されていました。
主に建築用仕上塗材(リシン、スタッコ、タイル)、建築用下地調整塗材(フィラー)等です。
さて、ここで気になるのは、自分の外壁にアスベストが含まれていないか気になるかと思います。
先ほども述べましたが、2006年以前に建てられた建物はアスベストが含んでいる部材を使用している可能性があります。
以下の環境省の資料に、アスベストが含まれる建築材料の商品名一覧がございますので、不安になった方は一度調べてみてください。
また、ご自分の家の矩計図という図面に外壁材が書いてありますので、ぜひチェックしてみてください。
同時に建てられた年数も調べてみましょう。
国を挙げてアスベスト問題に対策していますが、これらの建築材を使用した建物は、今でも残っています。
ですので、アスベストが含まれる建物を使用している方の外壁塗装は、きちんとアスベストの処理方法を知っているプロの塗装業者にお願いする必要があります。
まとめ
アスベスト問題については国を挙げて取り組んでいますが、まだまだアスベストを含んだ建物は多く存在します。
ご自分の家がいつ建てられた家なのか、それを知りアスベスト除去を行うことで、自分にとっても環境にとってもいいことです。
外壁塗装を検討中の方で家の壁にアスベスト含まれているかもしれない、と不安になった方は、専門の業者をご紹介いたしますので、ぜひご連絡ください。