外壁塗装は悪徳業者が多い?訪問販売による3つの手口と対策
外壁塗装は悪徳業者が多い?
外壁塗装業界は、残念ながら悪徳業者が多い業界です。
訪問販売からお得な話を提示されたけど「胡散臭いな…」と思い、インターネットで調べてこのページにたどりついた方もいるのではないでしょうか。
国民生活センターによると、2020年に寄せられたリフォーム工事の相談件数は年間8,757件もあります。
日に直すと、一日23人もの方がクーリングオフなどを検討するほど困っているのです。
2016の相談件数は6,593件/年でしたで、この5年間で2,000件ほど増えています。
年度 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 |
---|---|---|---|---|
相談件数 | 7,223 | 8,007 | 8,784 | 9,734 |
そもそもなぜ外壁塗装には悪徳業者が多いのでしょうか?
悪徳業者がはびこる理由
悪徳業者が多い理由は、以下3つです。
1. 定価がない
外壁塗装の費用は、塗装会社によって内訳が全く異なります。
工事にかかる塗料や足場代、職人さんの人件費などとこれも決まった定価がありません。
ですから外壁塗装の相場価格では比較はできないですし、悪質な業者が高額な費用を請求しても、お客様は相場がわからないので高い安いがわからないのです。
2. 一般ユーザーと業者との間に大きな知識差がある
お客様は、外壁塗装についての知識がありません。
ですので、どうしても訪問販売の営業さんに騙されるケースがあります。
営業さんに自信満々に「こういう理由なので高いんですよ」と言われて説得させられたら、なんだかんだで納得してしまいます。
3. 手抜き工事がしやすい
基本的に外壁塗装の工事は工程がかなり多いです。
最初に外壁を洗浄して、窓枠補修をしてから下塗り、中塗り、上塗り…とありますので、どうしても時間と人件費がかかります。
ただ、長い工程を踏まないときちんと外壁の塗装ができないため、一つでも工程をさぼると数年後に再度塗り直しなどが起こります。
悪徳業者は、塗料や時間、人件費を削減するために一連の工程の中で手を抜きます。
簡単に言えば、ばれないからです。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
以上の3つの理由を踏まえて、悪徳業者の手口と解決策をご紹介いたします。
悪徳業者の3つの手口と見分け方
手口その1. 大幅な値引き
訪問販売に多い手口です。
「今日中にご契約いただければ50万安くできます!」
「この地域のモニターになっていただければ40万値引きしますよ!」
「近所で塗装している案件がありますので足場代を無料にします!」
このような大幅値引きを提示されたら、注意が必要です。
なぜならその値引きを適用しても、総額が相場以上の金額である可能性が高いからです。
そもそも、大幅な値引きをしてもなぜ総額が相場以上になるのでしょうか。
ずばり、外壁塗装には定価が存在しないからです。
定価が存在しないということは、業者はいくら高い値段で売っても良いのです。
ですので、見積もり上では「出精値引き-500,000円」と書かれていても、その値引き分は塗料の単価に上乗せされ、トータルでは安くないということが起きます。
また、このような大幅値引きを提示する業者は訪問販売に多いため、大幅値引き後でもほとんどのケースで相場よりかなり値段が高いというのが実情です。
解決策
相見積もりを取りましょう。
すぐに塗装せずとも、明日家が壊れることはありません。
冷静になって、他社でも見積もりを出してもらい、値段を比較することをオススメします。
手口その2 見積もり内容が曖昧
よく見られる曖昧な見積もりとしては、以下の2つのケースがあります。
- 「外壁塗装一式」などの表記
- 使用する塗料のメーカー、商品名の記載がない
一式表記全てが悪いわけではありませんが、最低限塗装部分に関しては細かく表記してもらいましょう。
そうしないと、「ベランダも塗ってもらえると思っていたけど、ベランダ塗装は別料金だった」といったトラブルが起きます。
使用する塗料のメーカー、商品名について、口頭では高性能の塗料を使うと説明されていても、実際には最安の塗料を使われてしまう可能性があります。
解決策
見積もり段階で、塗装してもらう箇所もしくは塗装しない箇所を表記してもらいましょう。
塗料メーカー、商品名も書面で確認できる状態であれば、工事の際に違う塗料が使用されても大丈夫です。
また、工事当日に見積もりどおりの工事個所、塗料を使用しているかの工程写真を提出してくれるか否か確認しましょう。
手口その3 オリジナル塗料を勧める
「うちの自社開発塗料は30年の耐久性を誇ります」
などと言われれば、勧められるがままにその塗料を選んでしまう方もいるでしょう。
しかし、日本には「日本ペイント」「関西ペイント」「エスケー化研」という大手3大塗料メーカーがございます。
どちらのメーカーも創業50年以上を誇る老舗メーカーです。
これら老舗メーカーが、開発費をつぎ込んで商品化している高級ラインナップのフッ素塗料でも、耐久年数は15~20年です。
分かりやすい所だと、スカイツリーに採用されている塗料も厚膜型フッ素塗料で、塗料の耐久性を上げるため最高の下地処理を施しても、施工を請け負った大林組は25年の塗替えサイクルを想定しています。
そう考えると、街の塗装店が自社で開発した塗料が30年の耐久性を持つということがにわかに信じがたいことがお分かりいただけるかと思います。
オリジナル塗料を謳っていても実際には上記3大メーカーのOEM商品であったり、中にはラベルを変えただけの粗悪品も存在します。
甘い言葉に騙されないようにしましょう。
解決策
オリジナル塗料は、信じないでください。
または、塗料の3大メーカー(日本ペイント、関西ペイント、エスケー)のどちらかを使用することです。
実績がある、またはよく使用されている塗料を選びましょう。
まとめ
外壁塗装は、残念ながら業界の構造的に悪徳業者が多いです。
しかしそのような業界でも、誇りをもって真摯に塗装に取り組んでいる職人さんもいます。
一社では決めずに必ず相見積もりを取りましょう。
しかし相見積もりを取ると、それぞれの会社で言っていることが違う、ということが往々にしてあります。
そういったお見積り後のお悩みも承っていますので、まずはお気軽にご相談ください。