住友林業の外壁塗装はなぜ高い?費用は?10年保証は?どこに依頼するべきか詳しく解説
住友林業からサイディングのメンテナンスの提案を受けた
住友林業で一戸建てを建て、築10年経過のタイミングの方からの相談で一番多いのは、
「住友林業から塗り替えの提案を受けたが、かなり高額だと思うので、個別に塗装店にお願いしたい。
ですが、住友林業で建てた家の外壁(サイディング)は、やはり住友林業でしか塗装やメンテナンスはできないのでしょうか?」
というものです。
そもそも、サイディングは2000年代からシェアを伸ばしてきた外壁であること、住友林業はサイディングよりもモルタル仕上げ(貝殻が入っているシーサンドコートやジェイストンコート)の方が人気が高いので、あまり情報が入ってこないと思います。
築年数が10年のタイミングで、初めて延長保証の話と、有料メンテナンスがセットである説明を受け、戸惑っている方が多いです。
住友林業から延長保証の条件として外壁塗装の提案
住友林業から10年の延長保証を受けるには、住友林業に外壁塗装を頼まないといけないという説明を受けます。
しかし、いわゆるハウスメーカー価格ですので相場価格と比べると外壁のメンテナンス費用(外壁塗装費用)は相当高く、簡単に安心代としては割り切れないレベルだと思います。
ただ各個人が抱く「安心感」という感情は極めて主観的なものであり、一般論で議論ができるものではありません。
ですからこのページでは、客観的に判断できる情報のみで検証してみたいと思います。
住友林業の10年延長保証とはどういうものか?
そもそも延長保証10年というのはどういう事でしょうか?
住友林業は販売時に、30年保証システムを謳っています。
※長期優良住宅の認定を受けていない場合は20年。
当初10年間は、国が定める住宅瑕疵担保履行法の保証期間ですので、全ハウスメーカー、工務店が保証しなければなりません。
住友林業は10年の境のタイミングで、住友林業で外壁塗装と防水、防蟻工事を行うと、保証期間を延長する、というアナウンスをしています。
おそらく住友林業の30年保証システムの項目には、『延長保証を受けていただくには、定期点検時に使用環境等の確認をおこない、性能上の問題が発見された場合は、有料補修を受けていただく必要があります。』との記載がありますので、おそらく外壁塗装の提案はこの有料補修という位置づけなのだと思います。
そもそも保証とは何を保証してくれるのか?
住友林業からの外壁塗装の提案を受けている方は、保証は延長してもらいたいけど、金額が高いからどうしようかと悩んでいます。
ではそもそもこの延長しようとしている保証は、何を保証してくれるのでしょうか?
その範囲は全ハウスメーカー・工務店が責任を負う当初10年間の瑕疵担保責任と同じで、以下の2つです。
- 構造耐力上主要な部分
- 雨水の侵入を防止する部分
みなさん勘違いしがちなのですが、内装部分は対象外です。
わかりやすく言うと、家が傾いた、雨漏りが起きたというようなケースが対象です。
つまり実際に起きたら大問題だから、国も当初10年間の保証を義務付けている内容です。
そもそもこのような事は起きないように家を建てなければならないのがハウスメーカーの責務であり、実際に起きないからこそ大手ハウスメーカー足り得ているのだと思います。
サイディングとはそもそもどのような壁なのか
サイディングとはモルタルと同様に主成分はセメントで、セメントと繊維質を混ぜ合わせて、板状に工場で固めたものです。
ですので、サイディングと言われている外壁は、サイディングボードを貼り合わせて作った外壁という事になります。
サイディングはモルタル外壁に比べて、目に見えた劣化が起こりにくいので油断しがちですが、定期的な塗装が必要です。
さらにボードとボードを貼り合わせて施工をしていますので、その継ぎ目をコーキング剤で充填しています。
このコーキングの方が、サイディングボードの表面の劣化より先に来るかもしれません。
住友林業で建てた家の場合、塗装も住友林業で頼むほうがいいのか?
結論から言いますと、住友林業で外壁をサイディングにして建てた方の塗り替えが、住友林業でなければできない理由はありません。
サイディングは上に書いたように、塗装とコーキングの打ち替えの2つ作業が必須となります。
住友林業のオリジナル塗料として、シーサンドコートとジェイストンコートという塗料がありますが、どちらもサイディングの塗り替えには使いません。
また、コーキング剤は種類こそあれ、住友林業オリジナルのものはありませんので、通常の塗装店でメンテナンスが可能です。
なぜ住友林業に外壁塗装を頼むと高いのか?
住友林業の外壁塗装は、子会社である住友林業ホームテック株式会社が請け負います。
では、住友林業ホームテック株式会社からの外壁塗装の提案と、普通の塗装店からの提案でなぜここまでの金額の開きが出るのでしょうか?
その理由は明白で、利益を取ろうとする会社が1つ増えるからです。
塗装店からの見積提案は、塗装店の利益だけですが、住友林業ホームテック株式会社の見積提案には塗装店の利益にプラスして住友林業ホームテックの利益が追加されているからです。
住友林業のオリジナル塗料
保証のカラクリが理解できたうえで、それでも住友林業へ外壁塗装を頼むのをなかなかやめられないという方がいらっしゃいます。
その理由は『オリジナル塗料』という存在です。
有名どころでは、シーサンドコートやジェイストンコートがあります。
これらは確かに住友林業オリジナル塗料で、市場には出回っていません。
シーサンドコートなどは石材調の風合いの素敵な仕上がりです。
提案を受けたこのシーサンドコートが高いのはわかっているけど魅力的で捨てがたいという方は多いです。
しかし住友林業は塗料メーカーではありません。
あくまでハウスメーカ―ですから、この塗料も塗料メーカーが作っています。
シーサンドコートは、戸建て塗料シェアNo,1のエスケー化研株式会社であり、
ジェイストンコートはモルタル外壁仕上げシェアNo,1のアイカ工業株式会社です。
詳しくは以下の記事で解説していますので、ぜひご覧ください。
まとめ
オリジナル塗料と言われているものも、それぞれエスケー化研とアイカ工業でほぼ同様の種類の塗料を見付けることができます。
ですから、よっぽど細かい風合いまで気に入って「この塗料でなければ嫌だ」という事でない限りは、オリジナル塗料は住友林業に外壁塗装をお願いする理由にはならないと思います。
あとは延長保証の部分ですので、今後10年間で家が傾くなどの構造耐力上の欠陥、雨漏りなどの雨水の侵入を許すような欠陥が起きるかもしれないと思うのならば、
相場価格との金額の差はその保険代として考えて、住友林業さんにお願いをするのが良いと思います。
さすがにもう10年も住んでいてそのような心配は感じないなという事であれば、専門の塗装店に頼んだ方が格段に金額は下がりますし、直接発注のため顔の見えるやり取りができるので、よりご自身の希望をくんだ塗装になるのではないでしょうか?
より詳細を知りたい場合は、下記の見積依頼よりご登録頂けましたら、専門のアドバイザーがまずはご相談に乗らせて頂きます。
塗装業者の選び方については、以下の記事でも詳しく紹介していますのでご覧ください。