屋根塗装の革命!縁切りに使われるタスペーサーの役割と相場価格
タスペーサーとはスレート屋根の縁切りを簡単に行う道具
屋根塗装を依頼すると、見積書にタスペーサーという項目があることがあります。
タスペーサーというのはスレート屋根を塗装する際に行う
タスペーサーの相場価格はm²あたり200円~500円だが…
タスペーサーは1個20円~50円で、一般的な住宅の屋根であれば700個~1000個ほど使用し、1.5万円~5万円程度かかります。
m²に直すと200円~500円程度です。
ただ外壁塗装の場合、工程ごとの単価は本当に目安程度にしかなりません。
なぜなら特定の項目を安くして別の場所を高くするということができてしまうからです。
スレートの下に雨が入り込む!?
スレート屋根は最近の多くの住宅で使われています。
スレートとは板状の人造の石板で、屋根に段々に並べて設置します。
平らに並べるのではなく段々に設置されている理由は、水はけを確保するためです。
というのも強い雨が吹き込んだり、毛細管現象が起きたりして屋根材の下に水分が入り込んでしまうことは決して珍しくありません。
もしスレートが屋根にピッタリ貼りついていたら、その水分は抜ける先がなくいずれ野地板などの木材を腐らせてしまうでしょう。
しかし実際は段々かつスレート同士が数ミリ離れて重なっているため、入り込んだ水分は外に流れ出ることができ、野地板に水気や湿気が残らないようになっています。
塗装後の縁切りで雨の逃げ道を作る
通常、スレート屋根の塗装を行うと、塗料が斜面に沿って垂れ、スレートとスレートのすき間が塗料で埋まります。
これでは強風で入り込んだ雨水の逃げ道が無くなってしまいます。
そのため、スレート同士を離す「縁切り」という作業が屋根塗装には必須です。
もし縁切り作業をせずに放置すると、雨がスレート板の奥に溜まり、野地板が傷んで腐ってしまい、最終的には雨漏りや屋根の葺き替えにつながってしまいます。
カッターによる縁切りは手抜きが行われやすい
縁切りにはカッターで切る方法と、タスペーサーを差し込む方法があります。
かつてはカッター一択でしたが、最近はタスペーサーを使うことが多くなってきました。
カッターで行われる縁切りの一番のデメリットは、屋根を傷つけてしまうリスクがあることです。
また、非常に地道な作業です。
中塗り、上塗りが乾いた後にもう一度屋根に登り、カッターで丸一日かけて縁切りを実施します。
足場を取り除いてしまうと消費者には確認するすべがないため、カッターによる縁切りは手抜きが行われやすい作業です。
タスペーサーによって縁切り作業が効率化
茨城県にある株式会社セイムが開発したタスペーサーは、縁切りに革命をもたらしました。
現時点では株式会社セイム以外で同様の商品を扱っている企業はありません。
屋根の脱気緩衝材と補強・補修材 タスペーサ|株式会社セイム
セイムのタスペーサーは、屋根塗装(塗替え)時の縁切り作業をより適切に行なえる部材です。
従来の工法での作業時間も大幅短縮。(初めての塗り替えの場合、100㎡の屋根なら約2時間で終了)
何よりも、屋根の塗替えを行う時は、セイムのタスペーサーを使えば、適切な作業で長期的に下地への通気性を確保できます。
屋根の脱気緩衝材と補強・補修材 タスペーサ|株式会社セイム
タスペーサーをスレートの下に差し込むことで4~5mm程度のすき間を作ることができます。
すると塗料が垂れてきても下のスレートとくっつかず、縁切りをする必要が無くなります。
スレートは1枚当たり幅が90cm程度ありますので、スレート板の両端から15cmあたりのところに1枚のスレートに対して2枚差し込みます。
タスペーサーは屋根の下塗り(プライマー・シーラー)が終わった時点で差し込みます。
一般的な住宅であれば、差し込み作業は2時間程度で完了します。
その後、タスペーサーも覆い隠す形で中塗り・上塗りを実施します。
タスペーサーの利用には部材代はかかってしまいますがほぼ1日分の工期短縮になります。
タスペーサーを使用しないからといって悪い業者というわけではない
現在、スレート屋根を塗装するほとんどの場合にタスペーサーは使用されますが、スレートのすき間が4mm以上ある場合や、そもそもカッターで施工する場合は必要ありません。
雨水の抜け道を確保することが目的なので、それの方法がカッターかタスペーサーかは業者によります。
ただ、タスペーサーを使用しない場合は、縁切りを行った後に写真を撮ってもらい、見せてもらったほうが良いでしょう。
まとめ
スレート屋根の場合、縁切り作業が必要になるケースがほとんどですが、タスペーサーを使用することで工数を削減できるため、多くの塗装現場で使用されています。
屋根の縁切り作業は、屋根の耐久性を上げるためにとても重要な工程ですので、確実に実施してもらいたいところです。
ただ結局のところ、タスペーサーの項目があっても、正しい施工を行ってもらえなければ意味がありません。
信用に足る良い塗装店をお探しであれば、外壁塗装パートナーズにお問い合わせください。