外壁塗装で行う下塗り剤の種類と3つの役割をわかりやすく解説!
外壁塗装の下塗りには3つの役割がある
外壁塗装・屋根塗装の見積もりをとると、必ず見積書に「下塗り」という項目があります。
家の塗装をする場合、下塗りは必ず行います。
なぜなら、下塗りを行わないと中塗り・上塗りの塗料がすぐ剥げてしまう(密着しない)からです。
密着性に加えて、下塗りには全部で3つの役割があります。
- 中塗り・上塗り塗料と外壁材の密着性を高める
- 塗装面の吸い込み(塗料の染み込み)を止める
- 旧塗料の色を消す
下塗りの役割1
中塗り・上塗り塗料と外壁材の密着性を高める
下塗りの一番の目的は、塗装面との密着性を高めることです。
(お化粧をされる方は、化粧下地をイメージして頂くと分かりやすいと思います。)
中塗り・上塗りの塗料をそのまま塗装面に塗っても、中塗り・上塗り塗料の性質上すぐに剥がれてきてしまいます。
また、住宅にはセメント・木材・金属・樹脂など様々な原材料がつかわれているため、それぞれの原材料に適した下塗り剤を使い分ける必要があります。
下塗りの役割2
塗装面の吸い込み(塗料の染み込み)を止める
コンクリート面やスレート屋根に塗装する場合、塗料の吸いこみ(染み込み)が激しい場合があります。
最近は新築時に吸い込みを止める下塗り剤を使っていることが多いため、吸い込み現象は少なくなりましたが、築年数が古い建物の場合は、吸い込み止めの効果が強い下塗り剤を使う必要な場合があります。
吸いこみが激しい塗装面に塗料を塗ると、塗りムラができてしまうため、吸い込み止めを行ってから塗装します。
下塗りの役割3
旧塗料の色を消す
前の外壁の色が濃い色(茶色やオレンジなど)で、そこに上から薄い色(白など)を塗ると、下の色が透けて思った通りの色にならないことがあります。
そのため濃い色の上に薄い色を塗る場合は、下塗りで旧塗料の色を消す必要があります。
下塗りの乾燥時間は半日~1週間
塗料や気温、湿度によって下塗り塗料の乾燥時間は変わりますが、メーカーの記載では4時間~1週間となっています。
※下塗り剤以外の塗料も乾燥時間がメーカーから指定されていて、気温・気候・湿度を見ながら調整します。
下塗り剤のシーラーとプライマーの役割は同じ
下塗り剤にはたくさんの名称がありますが、シーラーとプライマーは同じものです。
メーカーや塗装場所、職人によって呼び方が違いますが、役割は同じです。
どちらも、密着性を高め、吸い込みを止めます。
フィラーはデコボコを埋める
下塗り剤に「フィラー」と書いてある場合は、普通の下塗りとは目的が違います。
フィラーは、厚めに塗ることで小さなヒビ割れや段差、デコボコを埋める役割があります。
下塗りの前の下地処理を丁寧に行うことが重要
下塗り前に行う下地処理で手抜きをされると、下塗りを行っても塗装が剥がれしまい全く意味がありません。
下塗りをチェックするよりも、下地処理が丁寧に行われているかをチェックすることの方が重要です。
まとめ
外壁塗装では、下塗りは主に塗装面と中塗り・上塗り塗料の密着性を高めるために行います。
下塗りをしないと中塗り・上塗りの塗料が剥がれてきてしまいますので、必ず行います。
手抜きをして細かい箇所の下塗りをやらない塗装業者もいますので、注意が必要です。