養生(ようじょう)って何?仕上がりを良くする重要な工程
養生とは汚れや衝撃から保護すること
日常で聞く「養生」と言えば「体を大切に労って欲しい」という意味で「養生して」と言われますね。
塗装で言われる「養生」は、外壁の汚れや塗料が、不必要なところにつかないようにするために大切に保護することです。
塗装場所やその近辺だけではなく、職人さんが通る可能性の高い場所もブルーシートなどを敷いて汚れないようにします。
また、高圧洗浄機など重い機材の下に板を敷くことで、敷石などを傷つけないようにすることも養生といいます。
(引越しの際に、壁やドアを毛布で包み、傷を防止することも養生と呼びますね。)
養生に使う道具
養生に使用する道具は以下の通りです。
養生テープ(布テープ) | 主にシートを固定する粘着テープです。 ダンボールに使うガムテープのような見た目ですが、弱粘着のテープです。剥がした跡にベタベタが残らないのでドアや窓にも使えます。 緑色が多いですが、白や茶色のテープもあります。 |
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マスキングテープ(紙テープ) | 粘着性の弱い紙テープで、養生テープよりも細いので窓サッシなどの細かい養生に使います。 女性を中心にインテリア用品として流行中のマスキングテープは、元々はこの養生に使われるものでした。 |
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ビニール | ビニールと呼ばれる薄いシートですがポリ素材のフィルムも多いです。 塗料と馴染みやすい表面加工/がされていて、塗料がつきやすく垂れにくくなっています。 踏むと滑りやすいので注意しましょう。 |
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マスカー | 養生テープとビニールが合体したものです。 保護と固定が一気に出来る優れものです。 maskerの名前の通り、マスキングのための道具です。 |
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ブルーシート | 主に職人が通る地面に敷き、服や靴についた塗料が地面に落ちることを防ぎます。 ノンスリップシートという、滑りにくいビニールを敷く場合もあります。 |
養生の丁寧さは仕上がりも左右する
養生は塗料が不必要なところに付かないようにすることが主目的ですが、境目を丁寧に養生をすることできれいな仕上がりになります。
例えば、セメントと木材、金物と樹脂(プラスチック類)など違う素材が近い箇所にあるときや、色と変えたい時は2種類の塗料を塗り分けないといけません。
そんな時は、一方に養生をして塗装が終わったらすぐ養生をはがし、最初塗料が乾いたら養生をしてもう一方を塗ります。
塗装が乾いてから養生を剥がすと、固まった塗料が養生と一緒に剥がれてしまうため、塗装が乾く前に剥がすのがポイントです。
丁寧な養生をすることでとビシっと綺麗な境目ができます。
養生によって起こる外壁塗装のトラブルもある
外壁塗装は施工期間が長く、10日から1ヶ月近く行うこともあります。
植木がある場合は、塗料から守るためビニールで養生をかけます。
しかし長い工期の間ずっとビニールをかぶっていると植木の呼吸ができずに枯れてしまうこともあります。
他にも、ビニールが直接車に付くと、車の塗装が変色してしまうこともあるそうです。
現調や契約の時に、移動させた方がいいものとそのままでいいものを業者とよく打ち合わせして、
養生の前に大事なものは移動させたほうが良いでしょう。
まとめ
養生を行うことで、本来塗料が付いて欲しくない箇所を守ることができますし、塗装の仕上がりもグッとキレイになります。
養生を面倒くさがってやらない業者はそれほどいませんが、養生→塗装や剥がす→養生という作業は手間がかかるため、一部の塗装を手抜きして省いてしまう業者がいます。
自分の受けた仕事を丁寧に行ってくれる塗装店を見つけましょう。
屋根や外壁塗装の全ての工程はこちらでご紹介していますので、併せてご覧ください。