外壁塗装で使われるピュアアクリル塗料ってなに?アクリル塗料との違いは?
ピュアアクリルはアクリル塗料とは全く違う塗料
アクリル塗料は一昔前に積極的に使われていた塗料です。
安価なのですが耐久年数が5~7年と低く、最近ではほとんど使われることは無くなりました。
ピュアアクリルはオーストラリアの塗料メーカーであるアステックペイントが製造している塗料です。
通常のアクリル塗料に含まれる不純物をできるだけ取り除いた塗料がピュアアクリル塗料になります。
ピュアアクリルの耐久性は15年程度といわれ、フッ素塗料と同じレベルの耐久性があります。
ピュアアクリル塗料を塗るメリット
ピュアアクリル塗料のメリット1
高い防水性
ピュアアクリル塗料の一番有名な特徴は,
高い弾性から得られる防水性です。
もともと外壁塗装は、水に弱い外壁材(モルタル・サイディング・コンクリート等)を守るため、塗装によってバリアを生み出します。
アクリル・シリコン・フッ素・無機などの一般的な塗料は塗装後に硬化するため、建物が地震で揺れたり、外壁材が湿度や温度によって伸縮に耐えられなくなると、ヒビ割れ(クラック)が起こります。
3mm未満の小さなヒビ割れなら雨漏りなどにはつながらないのですが、3mm以上の大きなヒビ割れになると外壁材に水が浸入し、劣化の原因となります。
このヒビ割れが起こらないようにするために、ピュアアクリルの高い弾性(伸びる性質)が必要になります。
乾いた塗膜を剥がしてみると、まるでゴムのようです。
公式情報によると元の長さの6倍まで伸びるそうです。
そのため外壁材にヒビ割れができても、外壁材の表面にある塗膜がヒビを覆ってくれるため、防水性は持続します。
ピュアアクリル塗料|株式会社アステックペイントジャパン
ピュアアクリル塗料のメリット2
フッ素並の耐久性
塗料の耐久性をテストする促進耐候性試験で、ピュアアクリルは試験時間600時間=15年以上の耐候性を持つことが確認されています。
これは現在耐久性がもっとも高いといわれているフッ素塗料と同等の性能になります。
ピュアアクリル塗料のデメリット
ピュアアクリル塗料のデメリット1
汚れやすく、ふくれが起きる
ピュアアクリル塗料は弾性塗料ですので汚れやすいのが一番のデメリットです。
一般的なゴム想像していただければわかりやすいかと思いますが、ゴムは粘着性を持っているため外部の汚れをくっつけてしまいます。
そのため、ピュアアクリル塗料を塗った外壁は、かなり早い段階で汚れ出します。
また、弾性塗料のため外壁に「ふくれ(浮き、水ぶくれとも言う)」が起きやすくなります。
原因としては何点か理由があるのですが、クラックなどから水分が侵入して塗膜に入り込み、温度上昇した際に水分が気化して塗膜を押し出してしまいます。
詳しくはこちらをご覧ください。
ピュアアクリル塗料のデメリット1
価格が高い
耐久性が高いのですが、フッ素と同じレベルの価格帯のため、決して安くはありません。
しかし、価格の比較を塗料で行ってしまうと、塗料の品質を一番左右する業者の選定を誤る可能性がありますので、価格だけでなく業者選びも大切にしてください。
ピュアアクリル塗料の種類
アステックペイントから発売されているピュアアクリル塗料は3種類あります。
商品名 | 特徴 |
---|---|
EC-5000PCM | ピュアアクリル塗料の標準型 |
EC-5000PCM-IR | 上のEC-5000PCMに遮熱性が付加された塗料 |
EC-100PCM | 工場・倉庫の屋根向け塗料 |
まとめ
ピュアアクリルは以下のような特徴があります。
- アクリル塗料とは全く違う塗料
- フッ素塗料と同じレベルの耐候性
- 弾性があるためヒビ割れに強く防水性が高まる
- ただし汚れやすく膨れが起きやすい
塗料を選ぶ際は、価格も大事ですが、それよりも家をどうしていきたいか(長持ちしてほしいのか、売る予定だから安価に抑えたい等)を考えて塗料や業者を選ぶようにしてください。
ピュアアクリルを塗装できる塗装店をお探しでしたら、外壁塗装パートナーズにお問い合わせください。