瓦屋根は塗装がいらない?塗装が必要な屋根種類のまとめ
瓦屋根は塗装が必要?
外壁塗装をするには足場の設置が必須なので、あわせて屋根塗装も一緒にするのが通例です。
現在屋根材で圧倒的なシェアを誇るのがスレートで、スレート屋根の場合は確かに塗り替えが必要ですが、
瓦屋根の場合はそうではありません。
ただ瓦屋根だからと言って、みな塗装が必要ない訳ではないのです。
瓦と言っても、いくつかの種類があり、塗装が不要な瓦と塗装が必要な瓦があるのです。
塗装が必要な瓦と不要な瓦
いわゆる和瓦といわれる日本では一番多い瓦の場合は、塗装は必要ありません。
和瓦の素材は粘土です。
粘土瓦であれば塗装の必要はありません。
逆に粘土で作っていない瓦は塗装が必要になり、それがセメント瓦とモニエル瓦になります。
屋根塗装は必要? | 屋根種類 |
---|---|
必要 | スレート、金属屋根、セメント瓦、モニエル瓦 |
不要 | 瓦(セメント瓦を除く) |
屋根塗装をしてはいけない | パミール、レサス、シルバス、セキスイかわらU |
モニエル瓦というのは商品名で、その素材もセメントです。
素材がセメントという事は、外壁のモルタルとほぼ同じ組成という事になりますので、それ自体の防水性が強くありません。
モルタル外壁と同様に、その表面を塗装し、塗膜で持って防水性を保っていますので、塗膜に劣化が見え始めた時に再塗装が必要となります。
粘土瓦とセメント瓦の見分け方
粘土瓦とセメント瓦はそれぞれその素材での分け方の呼び名ですが、一般的には瓦の形で分類した呼び名の方が多く使われます。
和瓦、J瓦、平板瓦、平瓦、S瓦、洋瓦、F瓦などがあります。ただこの瓦の形での呼び名では、それが粘土瓦なのかセメント瓦なのかの判別はなかなか難しいです。
平らの形の粘土瓦もセメント瓦も存在しますし、洋風な形の瓦にセメント瓦が多いのは間違いないのですが、必ずしもそうとは限らないところが厄介です。
ただ和瓦の形でセメント瓦というのは聞いたことがありません。
セメント瓦であった場合の注意点
もし、ご自宅の瓦が塗装を必要とするセメント瓦であったとわかった場合にもさらに注意点があります。
普通のセメント瓦か、モニエル瓦かの見分けないといけません。
モニエル瓦もセメント瓦の一種なのですが、このモニエル瓦の場合だけさらに塗装時に注意が必要だからです。
というのもモニエル瓦はセメント瓦の上に、分厚い粘土の層(スラリー層)というのがあります。
このスラリー層を高圧洗浄でしっかりと落としてから塗装を始めないと、付着力が弱くすぐ塗料が剥がれてきてしまいます。
そういう特徴から、非常に姿かたちが似ているセメント瓦とモニエル瓦ですが、使用する下塗り材が別物になります。
ですから、モニエル瓦なのに普通のセメント瓦だと勘違いして塗装をしてしまった場合は早期の塗料の剥離がでてしまうのです。
モニエル瓦かどうかの見分け方は瓦の断面図を見ると素人でもなんとか判別ができます。
屋根の下から瓦を見て、断面がザラザラして見えたらモニエル瓦です。
必ずチェックをするようにしてください。
他の屋根材に関しましては下記の記事で耐用年数も含めて解説しています。
>>屋根塗装って必要?費用相場や方法、塗料の耐用年数を全部解説します!
まとめ
塗装店によっては、瓦屋根の塗装をした事がないところもあると思います。
そうするとなおさら、セメント瓦とモニエル瓦の注意点なども知る由がありません。
外壁塗装と屋根塗装を別々の塗装店にお願いするのは現実的ではありません。
もしご自宅がセメント瓦かモニエル瓦で塗装が必要な場合は、いくらその塗装店を気にいったとしても瓦塗装をしたことがない塗装店にお願いするのは避けるべきだと思います