工事中は窓が開けられない?外壁塗装の期間中は換気に注意!
マイホームを新築して10年が過ぎて「外壁の色ツヤが悪くなってきたし、そろそろメンテナンスを考えないといけないな…」と考えるようになります。
きっと、お近くの業者に相談したり、インターネットで業者のホームページやブログをみたりして、どの塗装業者にお任せしようかと検討している最中でしょう。
これから外壁塗装を考えている方には、覚えておいていただきたいことがいくつかあります。
そのひとつが「換気」です。
外壁塗装の工事中は「窓が開けられない」というウワサがありますが、これは本当なのでしょうか?
外壁塗装と換気の関係について考えていきましょう。
外壁塗装の工事中は窓を開けられない!
外壁塗装の工事中は、基本的に窓を開けられません。
なぜ窓を開けられないのでしょうか?
窓が開けられない理由①
窓などの開口部は『養生』が施されているから
外壁塗装では、塗料の汚れなどがついてはいけない部分・箇所に『養生』を施します。
養生とは、ガムテープ・紙テープ・『マスカー』と呼ばれるテープ付きのビニールなどを使って、窓やドア、換気口など、塗料がついてはいけない部分を覆うことを指します。
当然、窓は塗料が付着してはいけない部分です。
窓ガラスやサッシに塗料がついてしまうと、仕上がりが汚くなるのはもちろん、サッシの狭い溝などに入り込んでしまえば汚れを落とすのも困難になります。
そのため、外壁塗装の際には住宅のすべての窓に養生を施します。
養生が上手な塗装業者が施工すると、養生はシワもなくピンと張り詰めています。
それくらい張り詰めているので、窓を開閉するだけでも薄いビニールが破れてしまうのです。
また、養生の仕方によっては、窓サッシの真ん中あたりに内側からテープを貼ってビニールを固定しているため、窓を開けた時点で養生が破れてしまいます。
養生の方法は職人によってそれぞれですが、どんな方法でも共通していえるのは「ピンと張り詰めること」です。
ビニールをしっかりと張り詰めることで、水分や塗料がビニールの表面に溜まるのを防ぐとともに、風の抵抗を受けにくくなって養生が剥がれてしまうのを防ぎます。
作業が丁寧な職人が養生をすると、風が強い日でも「バサバサ」とうるさい音はしません。
反対に、技術が未熟であったり、作業が雑であったりすれば、養生にたるみがあるので風を受けると室内からでも不快になるほどの音がします。
窓が開けられない理由②
有害な成分や塗料のニオイが室内に入り込むから
外壁塗装では、シンナーを含んだ塗料が使われることがあります。
『溶剤系』と呼ばれる塗料は、配合されている樹脂を溶かして混ぜ合わせるためにシンナーが使用されており、原液から薄める際にもシンナーを使います。
シンナーは、長時間にわたって吸ったり、狭くて換気ができない場所で吸ったりすると中毒症状を起こしてしまうおそれがあります。
溶剤系の塗料を使うと、実際に塗装しているときだけでなく、塗装して数日の間は独特なシンナーの刺激が残るため、窓を開けるべきではありません。
シンナーが苦手な方や気管支などに疾患がある方、赤ちゃんなど小さなお子さまがいる家庭などでは特に注意しておきたいところです。
また、窓を開けてしまうと、溶剤系の場合はもちろん、シンナーを使用していない水性塗料であっても樹脂や顔料を混ぜ合わせた塗料独特のニオイが室内に入り込んでしまいます。
いくら外壁塗装の工事中であっても、室内に塗料のニオイが漂うようでは不快に感じるでしょうね。
窓が開けられない期間はどれくらい?
外壁塗装の工事中は「窓が開けられない」ということは理解できたとしても、では一体どのくらいの期間にわたって窓が開けられないのでしょうか?
外壁塗装の工程と照らしながら解説します。
高圧洗浄の日は開けられない!
外壁塗装の工事が始まると、最初に住宅の周囲に『足場』が建てられます。
足場を敷設している日は塗料などを使わないので窓を開けていても問題はありません。
ただし鉄やアルミでできたパイプ・金具をハンマーで叩きながら組み上げていくので、室内にいてもかなりの騒音を感じるはずです。
足場の敷設が終わったら、数日以内に『高圧洗浄』がおこなわれます。
高圧洗浄では、エアーコンプレッサーという機械で圧縮した空気とともに大量の水がノズルから放出されます。
水圧はガソリンスタンドの洗車機の数倍で、高圧洗浄中の住宅はまるで一軒だけが集中豪雨を受けているかのようになります。
高圧洗浄がおこなわれる日は事前に塗装業者から知らされますが、絶対に窓を開けてはいけません。
もし誤って窓を開けていれば、室内が水浸しになってしまいます。
また、窓の鍵をかけわすれていると、水圧で窓が動いてしまい、室内に水が侵入することがあります。
高圧洗浄の日は、室内からすべて鍵をかけておくこともお忘れなく。
養生したら完成まで開けられない!
高圧洗浄が完了すると、1~3日程度の間を開けてしっかりと乾燥させます。
この間は塗装作業をすることはないので自由に窓が開けられます。
乾燥が終わると、次におこなわれるのが『養生』です。
養生をすると、養生をした部分の塗装が完成するまで養生を外すことはありません。
養生以降の工程とおおむねの日数は次のとおりです。
工程 | 必要な日数 |
---|---|
養生 | 1日 |
下地調整 | 1~2日 |
外壁塗装 | 2~3日 |
屋根塗装 | 2~3日 |
付帯部分の塗装 | 2日 |
手直し | 1日 |
合計 | 9~11日 |
住宅の広さや職人の人数などによって前後しますが、養生をしてしまうと10日前後は窓が開けられないことになります。
どうしても窓を開けて換気したい!方法はある?
比較的に過ごしやすい気候の春や秋なら換気をしなくてもある程度はガマンができますが、蒸し暑い日が多い夏場や、暖房の空気を入れ替えたい冬場では、窓が開けられないだけでもかなりの不便が生じます。
外壁塗装の工事中は、どうやっても窓を開けられないのでしょうか?
ここでは、外壁塗装の工事中に窓を開けて換気を実現する方法を紹介しましょう。
換気方法①
塗装があとになる部分は養生もあとにしてもらう
外壁塗装の工事の進め方としては、基本的には一気にすべての窓やドアを養生で覆います。
ただし、必ずしも一気にすべての養生を終わらせておく必要はなく、塗装するのは数日先という部分は塗装するタイミングで養生してもらうことも可能です。
たとえば、2階の屋根から塗装を始める場合には、1階リビングの掃き出し窓まで養生しておく必要はないですよね。
もちろん、万が一の汚れを防ぐためと考えれば養生をしておくのは間違いではありませんが、できるだけ不便な期間を短くしてもらうには、実際にその部分を塗装するときに養生をしてもらうのが一番でしょう。
工程の進行次第では「まったく窓が開けられない」という日もあったり、どうしても最初から完成までずっと養生が必要な部分があったりもします。
しかし、換気しやすい大窓を後回しにしてもらうなどの工夫をすれば、室内での生活のストレスはかなり軽減できるでしょう。
換気方法②
指定した場所だけを先に完成させてもらう
塗装業者に「どうしてもこの窓だけは開けられるようにして欲しい」とお願いすれば、その窓の周辺だけを優先して完成させてもらえることがあります。
必ずしも対応してもらえるわけではありませんが、ストレスを感じながら完成を待つよりは思い切ってお願いしてみたほうが良いでしょう。
ただし、通常の工程の流れではない作業となるため、若干の工期の遅れを招く場合があることは心得ておきたいですね。
窓が開けられない期間でも快適に過ごすためには?
窓が開けられないと、室内の空気が滞留してしまい気が滅入ってしまうものです。
塗装業者にお願いして一部だけでも開けられる窓を設けてもらいたいところですが、もし「どうしても工事中は窓が開けられない」とすれば、快適に生活するための解決策はあるのでしょうか?
解決策①
換気扇を活用する
どの家庭でもキッチンには換気扇があるはずです。
換気扇は室内の空気を逃がしてくれるので、空気の滞留を感じにくくなります。
外壁塗装では、換気扇の外についているフードには養生を施しますが、換気扇が空気を逃がすための通風孔はフタをしないので、換気扇は問題なく使用できます。
ただし、常時室内の空気を新鮮な空気と入れ替えてくれる『24時間換気システム』は外壁側の換気口を養生してしまうため使用できません。
2003年に建築基準法が改正され、それ以降に建てられた新築住宅は必ず24時間換気システムがついていますが、外壁塗装の工事中は役に立たないと考えておきましょう。
解決策②
玄関ドアを開放する
玄関ドアも養生をしますが、あくまでもドアそのものを汚れないようにする養生で、ドアの開閉は自由です。
日中の工事中に室内の空気を入れ替えたい場合は、玄関ドアを開放してみましょう。
玄関ドアは住宅の顔ですから、日当たりや風通りが良い方角に面していることが多く、短時間でも開放していれば気持ちの良い空気をたくさん取り込めます。
ただし、室内から玄関ドアを開ける場合は、ドアの向こうになにもないことを確認するため、ゆっくりと開けましょう。
玄関ドアが開く範囲にフタが開いた塗料の缶を置いていたり、玄関の天井を塗装するために職人が立っていたりするので要注意です。
室内の換気にも気を使ってくれる塗装業者を探そう!
外壁塗装の工事中は窓が開けられず、不便であるばかりか室内での生活にもストレスを感じてしまうものです。
「工事中は常に外出する」というのも解決策のひとつではありますが、労力やお金を使ってしまうし、何よりも「着々と完成に近づいている」という喜びを感じられないのでおすすめできません。
外壁塗装の工事中に室内で快適に過ごすためには、換気のことにも気を使ってくれる塗装業者を探すのが賢明でしょう。
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