屋根塗装の相場価格はいくら?屋根塗装の工事費用の内訳、見方を全て教えます!
屋根を塗装するリフォーム費用っていくらぐらいのかイメージつきにくいですよね。
屋根や外壁塗装は悪徳業者が多く、工事が終わってから「実は相場より100万円高かった・・」と気づいてしまう方も少なくありません。
そこで今回は屋根塗装の価格相場や、リフォームにかかる費用について詳細に解説し、どの程度の価格相場になるかを算出していきます。
屋根塗装の相場価格は40万円100万円程
最初に屋根塗装の相場価格について結論から述べると、最低でもおよそ40万円から、最大で100万円程度かかります。
決して安くない出費ではありますが、基本的には10年に一度行うかどうかというものであり、一度塗装さえしてしまえば向こう10年以上は持つものと考えれば、妥当な価格であるとも言えるでしょう。
価格に大きく開きがありますが、これは単純に建物の規模にもよるためです。屋根が広い家であれば当然屋根の狭い家より高くなりますし、屋根材の種類によっても価格が変動します。
屋根リフォームの相場価格は100万円以上
屋根塗装で100万円程度の費用がかかると解説しましたが、屋根自体を作り変えたり修理するような屋根のリフォームには更に費用がかかり、相場は100万円を超えます。
勿論、どのようなリフォームをするのかなどの内容によって価格は変動します。基本的に全面リフォームであれば100万以上は確実と言えるでしょう。
屋根修理・屋根リフォームの費用について、工事内容ごとの価格帯は以下を参考にしてみてください。
工事の種類 | 価格帯 | 工事の内容 |
---|---|---|
瓦の補修・交換(一部) | 数千円~10万円 | 割れた瓦のみの交換や瓦のズレなどの一部補修の場合(足場不要の場合) |
瓦の漆喰補修 | 30~80万円 | 瓦の接着剤として使用されている漆喰の補修。広範囲になると足場が必要(足場代込み) |
棟板金の補修・交換 | 数千円~40万円 | 一部補修は1万円以内から。全交換では30~40万円(足場代込み) |
谷板金の補修・交換 | 数千円~40万円 | 一部補修は1万円以内から。全交換では30~40万円(足場代込み) |
雨樋の補修・交換 | 1万円~50万円 | 一部交換の場合は1~5万円以内。全交換は30~50万円(足場代込み) |
雪止めの補修・交換 | 数千円~40万円 | 一部交換は1万円以内から。全交換は30~40万円(足場代込み) |
屋根塗装の塗り替え | 40~60万円 | 屋根の広さや塗料のグレードによってはさらに高額になる(足場代込み) |
屋根の重ね葺き(カバー工法) | 50~120万円 | 既存の屋根を温存して新たな屋根材を重ね張りする工法(足場代込み) |
屋根の葺き替え | 70~150万円 | 既存の屋根を撤去して新たな屋根材で葺き替える工法(足場代込み) |
屋根の塗装にリフォームが関係あるのか?というと、塗装が行えなかったり屋根材の劣化が激しい場合にはリフォームを行う必要があります。
屋根のカバー工法
カバー工法、重ね葺きとも呼ばれる工法で、屋根材が劣化していて塗装では補修が不可能な状態に行われるリフォーム方法の一つです。
内容としては、既存の屋根材の上に重ねる形で新しい屋根材を置き、補修を行う工法です。
既存の屋根材を撤去せずに作業を行うため、1960年から2004年までの建造物に用いられていた、アスベストを含有しているスレート(コロニアル・カラーベスト)屋根に有効です。
スレート屋根の場合、撤去する際にアスベストが飛散してしまう可能性があるため、新築した家でも無い限りはリフォーム前に建築年代を調べておきましょう。
価格相場は50万円から120万円ほどです。
外壁塗装アドバイザー
金井のコメント
屋根の葺き替え
屋根の葺き替えとは、リフォームする屋根材を全撤去して新しい屋根材に交換するリフォーム方法です。
新しい屋根材に置き換えるため、耐久年数も一気に増えますが、当然ながら重ね葺きよりも高くなります。
また、屋根がもし雨漏りしているといった場合、カバー工法(重ね葺き)ではなく葺き替えを行わなければ解決できない可能性が高いと言えるでしょう。
これは、屋根材の下に敷かれている「ルーフィングシート」という防水シートが劣化し、雨漏りが起きている可能性が考えられるためで、いくら重ね葺きしてもルーフィングシートが劣化していると雨漏りは再発してしまうからです。
葺き替えの場合、屋根材とこのルーフィングシートも取り替えるので、雨漏りを完全に解決できます。
価格相場は70万円から150万円ほどです。
屋根塗装の費用が決まる要因
屋根塗装の費用は、様々な要因の元で算出されています。
そのため、ただ屋根が広いから100万円というような単純な計算式ではなく、わからないのを良いことに相場より大幅に高い価格を突きつけてくる業者も存在しています。
適正な価格であるかどうかを判断するためにも、どのようにして価格が決まるのか知っておくことが大切です。
屋根の面積
基本的な価格の大部分を占めるのが屋根の面積です。
塗装、またはリフォームをするにしても、作業を行う部分が少なければ少ないほど安くなりますし、広ければ広いほど高くなっていきます。
屋根の勾配
屋根の勾配も作業を行ううえで重要なポイントです。
勾配とは斜面、つまり屋根が傾いているかどうかです。
わかりやすく言えば、三角屋根のようなきつい勾配の屋根で作業を行う場合には危険性が高くなるため、作業難度が高く、価格も高くなってしまいます。
外壁塗装アドバイザー
金井のコメント
工事を行う場合には、石綿(アスベスト)含有建材の有無にかかわらず、事前調査結果の報告が2022年4月より義務化されました。
このような規定を把握しているかどうかも、企業を選ぶ際はかなり重要になります。
屋根材の種類
どのような屋根材を使っているか、またどのような屋根材で補修するかというのも価格に関わる一つの要素です。
前述したアスベストを含有したスレート屋根などは、作業をするうえで飛散したアスベストを吸引してしまわないよう気をつけなければならず、万が一吸引した際の健康被害なども踏まえ、価格が高くなってしまいます。
屋根の状態
塗替えを行うためには、極力屋根の状態が整っている必要があります。
屋根が劣化・破損している場合には、そのまま塗り替えるわけにはいかず、補修の必要があるでしょう。
一箇所の破損であれば数万円程度で済みますが、全て取り替えてしまった方が早いといった場合は、リフォームをせざるを得なくなります。
塗料の種類
屋根に塗る塗料にも、いくつかの種類が存在しています。
塗料によって耐用年数が変わり、劣化が遅い代わりに高いもの、逆に安いが劣化しやすいものなど、どの塗料を選ぶかによって価格が変動します。
当然、屋根の面積が広ければ広いほど塗料代も比例して高くなるため、注意しましょう。
作業工程
作業にかかる工程数も、基本的には増えれば増えるほど価格が高くなります。
時間がかかるということはそれだけ作業員を拘束することにつながるため、業者からすると他の仕事ができなくなり、利益を得ることができません。
そのため、長引く工程数になるとそれだけ価格もつり上がっていくでしょう。
人件費
最後に人件費です。
これはわかりやすく、広い屋根で作業工数が多い場合は作業員も増えるため人件費が増え、逆に小さい範囲で塗り替えるだけであれば工数も少なくて作業員も1人や2人程度で済むため、人件費はかかりません。
屋根材別の費用相場
屋根に使われている屋根材にはいくつかの種類が存在し、それぞれ費用が異なります。以下で詳しく解説します。
また、基本的に価格は「基本費用」/㎡で算出できます。
スレート屋根
スレート屋根とは、セメントに繊維質の材料を混ぜ込んで作られている屋根材で、最も普及している屋根材であると言えます。
安価でデザインやカラーリングのバリエーションも豊富といったメリットはありますが、起伏の無い平らなものが多いため、単調に見えやすい点がデメリットです。
他にも耐火性に優れており、軽量で耐震性にも長けていますが、強度はそれほど高くないため、割れやすく定期的な塗り替えが必要とされています。
価格はおよそ8,000円から1万2,000円/㎡です。
セメント瓦
セメント瓦とは文字通りセメントで作られている瓦で、原材料はセメントと砂で製造法などによっていくつかの種類が存在します。
日本瓦よりも安価で商品規格によるズレも少ない屋根材で、耐火性や耐衝撃性に優れており、厚みもあるため防音性や断熱性にも長けています。
そのため、夏場は熱を通さず、冬場は熱を逃さないといった特徴を有しています。
しかし、重さがあるため家の耐震性が確保されていないと扱えず、塗料が無くなるとすぐに割れてしまったり、水分を吸収しやすいためにコケやカビが生えやすいといったデメリットも存在します。
価格はおよそ6,000円から8,000円/㎡です。
トタン屋根
トタン屋根とは亜鉛メッキ鋼板の屋根のことで、金属系の屋根材です。
屋根材自体も安価で施工も楽なため、作業費用自体も安く済みます。その他にも雨漏りがしないといったメリットがありますが、断熱性や防音性は皆無に等しい点がデメリットです。
軽量な分薄くて吸音性も皆無なため、雨の日は雨粒がぶつかる音がうるさく、錆びやすいため定期的なメンテナンスが欠かせないといった問題もあります。
ただ、手入れさえ欠かさなければ長持ちするため、定期的なメンテナンスで長期間持たせることも可能です。
価格はおよそ5,000円から6,000円/㎡です。
その他
他には金属製にもステンレスやガルバリウム鋼板などがあります。価格の順番を表すと下記のようになります。
トタン屋根>ガルバリウム鋼板>ステンレス
金属製屋根の中でも銅板屋根が最も高価であり、1万8,000円から2万円/㎡程度かかりますが、メンテナンスによって60年以上持つほどに耐久性に優れています。
また、集合住宅や学校の校舎のような建物の屋上は陸屋根と言い、平らでスペースを活用できるメリットがありますが、塗料以外にも雨水を排水するための工事などが必要です。
こちらは防水工事になるため、価格は大体4,500円から8,000円/㎡程度の相場になります。
屋根塗装を安く抑えるコツ
非常に高額な屋根塗装ですが、少しでも安く抑えたいというのが正直な所でしょう。
実は屋根塗装を安く抑えるためのコツがいくつか存在しています。
とは言っても、劇的に安くなるというほどではないため、数千円から数万円程度安くなれば良い、という際に活用してみると良いでしょう。
足場代を計算
作業を行うためには足場が必要です。足場は基本的に組み立てていくため、足場代というものが発生します。
この足場代の相場は800円から1,100円/㎡と言われており、足場代の面積は「家の外周×高さ×1.1m」で計算できます。
他にも、屋根の勾配が急すぎる場合や立地の関係上追加の足場が必要な場合、3階建て以上の建物などは追加で足場代が発生するため、足場代を計算したうえでその他の要素があるかどうかを確認し、比較してみると良いでしょう。
塗料代を計算
使用する塗料によって大きく価格が変動します。
安い塗料を使えばその分大幅に安く抑えられますが、安いのには理由があるため、安い塗料を使う以上は欠点を把握しておく必要があります。
基本的に1缶ずつで塗料代が算出され、2階建ての一般的な家の場合は2缶程度使用します。
逆に1階建てであっても、屋根が広い場合は2缶以上使用することになるでしょう。
1番安い塗料であるウレタン塗装であれば、1缶あたり5,000円から1万5,000円のため、一般的な2階建ての家の場合は2缶なので、およそ2万円〜3万円ほどかかる計算になります。
逆に1番高い無機塗料は5万円から12万円と、1缶だけであってもウレタン塗装2缶以上の価格になります。
屋根塗装・外壁塗装は一緒に行うと安くなる
サービスというものは、基本的に何かしら一緒になったものを選ぶ方が個々の価格を抑えられる傾向があります。
塗装に関しても同じで、屋根塗装だけでなく外壁塗装もセットで行う場合、サービス価格で安くなります。
逆にやってはいけないのが屋根塗装・外壁塗装・足場工事を別々に頼むことです。
一切の値引きがされず、それぞれが正規価格で行われるため、結果的にかなりの大損になってしまうでしょう。
住宅リフォームの助成金を活用する
住宅のリフォームに関連した制度や助成金を活用することで、結果的に費用を抑えることができ、使った分がある程度戻ってきます。
屋根塗装・外壁塗装で助成金が出る制度は下記の2つ存在しており、多くの市区町村で実施されています。
・住宅リフォーム資金助成
・省エネ住宅改修補助金
助成金額は自治体によって異なりますが、10-20万円であることが多いです。
念のため自分が住んでいる市区町村でも実施されているかどうかを事前に調べておきましょう。
火災保険を活用する
条件が限定的になるものの、火災保険に入っている方であれば、火災保険を使うことで屋根や外壁塗装が無料になる場合があります。
もちろん、なんの損傷も負っていない家の塗装では適用されないため、定期的なメンテナンスや経年劣化で火災保険を利用することはできません。
しかし、災害などで破損した家を修理するついでに、保険を使って屋根塗装や外壁塗装を行うことは可能です。
▼外壁塗装の相場価格をあわせて知りたい方はこちら
遮熱塗料は夏の暑さ対策になる?
屋根塗装は見た目を整えるためだけのものではなく、屋根を雨風や熱から守るためのコーティングの役割を持ちます。
中でも断熱性の高い塗料である遮熱塗料は、熱を溜め込まない性質を有しています。
通常の塗料や屋根材は、太陽からの熱を溜め込んでしまい、屋根が温められることで室内の温度も高くなります。
しかし、遮熱塗料は熱をそもそも溜め込まず、熱の原因になる近赤外線を反射するため、屋根が高温になることを防ぎ、結果的に室内の温度も上がりづらくなり、夏場でも室温を保つことが可能です。
屋根塗装を検討すべき劣化症状とは
屋根塗装を行う際の判断材料となるのは、「年月」と「損傷具合」です。
年月を重ねることによる劣化にはどれだけ丁寧に扱っても抗うことができず、基本的には大体何年で塗替えをするべきか、という目安が存在します。
とは言っても、劣化具合というのは、環境によっても塗料によっても異なります。そのため、目に見える劣化から判断するのも一つの目安と言えるでしょう。
劣化現象にはいくつかあり、以下のような劣化現象が確認できた場合は、屋根塗装を検討すると良いでしょう。
・塗装剥がれ
・ひび割れ
・錆び(金属屋根の場合)
・へこみ(金属屋根の場合)
・コケやカビ
屋根塗装の業者の探し方は?
屋根塗装を行う業者の探し方はいくつかありますが、最も安全かつ確実なのは、評判を調べたうえで選ぶということです。
いくら安くても三流だったり悪徳な業者を選んでしまえば、
・雑な施工で屋根をダメにしてしまう
・事故を起こして問題になってしまう
・相場とかけ離れた金額を請求される
こういった可能性も考えられます。
特に足場代無しなどを謳っている業者には注意しましょう。
足場無しの作業はそもそも違法であり、単管パイプの足場なども安く施工できますが、これも安全性が確保されていないため禁止されています。
そのため、足場無し・単管パイプの足場を使うような業者に任せていると、事故が発生したり警察などに見つかって作業が強制的に中断してしまう場合もあるでしょう。
素人知識で調べるよりも、専門業者に任せて最適な業者を紹介してもらうのが1番安全確実です。
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現在の建材では使用されているケースはありませんが、2006年より前の建材だとアスベストが含まれている可能性があります。
アスベスト素材は耐久性に優れた屋根材だと言われている時期もあった為、多くの住宅で使用されていました。
代表的なもので、ニチハのパミールが挙げられます。