【TOP5】屋根塗料のおすすめランキング|プロ職人に聞いてみた
屋根塗装の塗り替えを考えている方がぜひ知っておくべきなのは、屋根塗装のクオリティが「塗料のグレード」に大きく影響を受けるということです。
塗料のグレードによって、屋根塗装の耐用年数、色ツヤの持続力、汚れにくさなどに差が生じます。
では、屋根塗装で使う塗料でもっともおすすめなのはどのグレードの塗料なのでしょうか?
プロの塗装業者はどんな塗料を使っているのでしょうか?
ここでは、屋根塗装でプロに人気が高い塗料をランキング形式で紹介しながら、一番人気の塗料のグレードを紹介していきましょう。
屋根ではなく、外壁塗装の塗料ランキングについて知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
>>外壁塗装用の人気塗料ランキング!おすすめの種類を1位~100位まで紹介
屋根塗装でプロに人気が高い塗料ランキングTOP5
実際に屋根塗装のプロ業者が使っている、人気が高い塗料のTOP5を紹介しましょう。
塗装業者からもらう見積書には、使用する塗料の商品名まで記載されていると安心できます。
もし記載がないのであれば、遠慮なく「何という商品を使うのですか?」と質問を投げかけてみると良いでしょう。
気になる順位ですが、まずはランキングの結果を紹介します。
順位 | 商品名 | メーカー |
---|---|---|
第1位 | サーモアイSi | 日本ペイント |
第2位 | クールタイトSi | エスケー化研 |
第3位 | ファイン4Fベスト | 日本ペイント |
第4位 | スーパームキコートルーフ | ジャパンカーボライン |
第5位 | 水系ナノシリコン | 水谷ペイント |
ここにランクインした屋根塗装の塗料は、実際にプロの塗装業者が使用して「良い!」と実感しているものばかりです。
では、ランキングに入ったTOP5の製品について、詳しく解説していきましょう。
第1位 サーモアイSi(日本ペイント)
第1位は日本ペイントが販売している『サーモアイSi』です。
現在の屋根塗装で主流となっているシリコン樹脂塗料のひとつですが、専用のシーラー・プライマーとあわせて使うことで太陽光を反射し、高い遮熱性を実現しています。
シリコン樹脂は耐久性が高い
サーモアイシリーズは5グレードで展開していますが、シリコン(Si)は2番目のグレードです。
弱溶剤系の2液型タイプで、シリコン樹脂の結合力を高めて強力な耐久性を実現しています。
カラーバリエーションも豊富
カラーバリエーションも豊富で、40色の中からお好みの雰囲気で選べます。
遮熱性能の特徴として覚えておきたいのが「色によって反射率が異なるということです。
基本的に、淡い色調のものは反射率が高く、濃い色調のものは反射率が低くなります。
もっとも反射率が高いクールホワイトでは91.0%の反射率を持っていますが、クールブラックでは28.4%しかありません。
屋根塗装では、明るすぎる色調では住宅全体の雰囲気が引き締まらないため濃い色調のほうが好まれます。
お好みの問題ではありますが、反射率61.0%を誇るクールシルバーアッシュ、54.0%のクールライトグレーあたりがおすすめです。
シリコン樹脂塗料なので、一般的な遮熱塗料よりもお手頃な価格になるのも選ばれるポイントでしょう。
第2位 クールタイトSi(エスケー化研)
第2位はエスケー化研の『クールタイトSi』。
日本ペイントのサーモアイSiと同様に、シリコン塗料に遮熱性能を付加したエスケー化研自慢の製品です。
第1位のサーモアイSiとこちらのクールタイトSiの商品名を見るとわかりますが、塗料の商品名につく『Si』とはシリコン樹脂塗料という意味です。
シリコン樹脂は低汚染性が高い
クールタイトSiの特徴は、低汚染性にあります。
屋根が汚れてしまうと、反射率が低下してしまい遮熱性能も弱まります。
この点に注目したエスケー化研では、塗料が乾燥したあとに形成される『塗膜』に注目し、硬くて汚れがつきにくい塗料を開発しました。
カビやコケの発生も防ぐため、高い遮熱性が維持できます。
カラーバリエーションも41色
カラーバリエーションは41色で、わずか1色の差ながらサーモアイSiに優っています。
主に薄型の素材にマッチするように設計されているため、スレートやトタン屋根といった屋根塗装に最適です。
ただし、メーカー公式のホームページ上では耐用年数が6~8年とされています。
これはクールタイトSiに限った話ではなく、遮熱性を付加した塗料では、色ツヤ・耐久性の耐用年数よりも遮熱性の耐用年数のほうが短くなるのです。
「屋根塗装の塗り替えは10年が目安」といわれていますが、高い遮熱性を維持するためには塗り替えのペースをさらに縮める必要があります。
塗装費用は第1位のサーモアイSiと同等か、またはやや安い傾向になっているので、リーズナブルに遮熱性を高めたいという方には特におすすめです。
第3位 ファイン4Fベスト(日本ペイント)
第3位は日本ペイントの『ファイン4Fベスト』です。
フッ素樹脂はシリコンよりも耐久性が高い
屋根塗装用のフッ素樹脂塗料の中でも間違いなくトップクラスの人気を誇る製品で、4Fと呼ばれる4フッ化フッ素とセラミックを高配合した耐久性が高い塗料です。
セラミックを配合した塗料では、塗料が硬化すると表面にセラミックの粒子が集まって硬い塗膜を形成するため、強力な塗膜を形成します。
また、ツヤに非常に優れており、施工後は日光に照らされるとまぶしく輝くほどのツヤを放ちます。
上位グレードになるとカラーバリエーションが狭まる傾向がありますが、ファイン4Fベストなら24色のカラーバリエーションがあるので、お好みの雰囲気にできるでしょう。
こちらの製品もスレートなどの薄型素材にマッチした塗料なので、一般住宅の屋根塗装に最適です。
シリコンよりも少し高め
唯一、欠点があるとすれば塗料そのものの価格が高いことです。
塗料だけでも1㎡あたり4,000円程度なので、塗装費込みになるとかなりの高額になることは避けられないでしょう。
第4位 スーパームキコートルーフ(ジャパンカーボライン)
第4位にランクインしたのはジャパンカーボラインが製造・販売しているスーパームキコートシリーズの屋根専用塗料『スーパームキコートルーフ』です。
塗料の中で最強の無機塗料!
遮熱性・防汚性に優れている無機塗料で、なんと20年分の紫外線を照射しても光沢保持率が80%を超えるという性能を持っています。
また、無機塗料は硬い塗膜を形成するのがメリットのひとつですが、反面、ひび割れを起こしやすいというデメリットがありますが、スーパームキコートはシリコン樹脂も配合しているため、しなやかさも兼ね備えています。
施工が楽ちん
多くの住宅で採用されているスレート屋根では、専用のプライマーを塗装した後にスーパームキコートを上塗りするだけの二度塗りで済む施工性の高さもプロに好まれる理由のひとつ。
トタン屋根など金属系の屋根では、専用のサビ止め+専用プライマーで屋根素材に堅強な下地を作ります。
さらに、カラーバリエーションは用意されていませんが、メーカー側で希望の色に調色してくれるので、実質的にどんな色でも対応可能です。
価格は高め
ただし、無機塗料は塗料の価格が高額なので、屋根塗装だけでも相場より15~30万円ちかく高くなります。
また、スーパームキコートは無機塗料のなかでも特殊な塗料なので、メーカーが認めた塗装業者しか取り扱いが認められません。
一般的な塗料の卸売り業者でも取り扱い不可なので、スーパームキコートルーフで屋根塗装をしたいという場合は、施工認定店にお願いするしかないという難しさもあります。
第5位 水系ナノシリコン(水谷ペイント)
第5位は水谷ペイントの『水系ナノシリコン』です。
職人に愛される塗料
日本ペイント、エスケー化研に並んで有名な国内塗料メーカーのひとつである水谷ペイントの主力製品である水系ナノシリコンは、なんと発売以来の出荷量が500万缶、戸数に換算すると250万戸を超える施工実績があります。
スレート屋根だけでなく、セメント瓦やモニエルなどの乾式洋瓦にも対応しており、微細なシリコンの粒子が強力な塗膜を形成します。
カラーバリエーションは基本色が29色ですが、オーダー時にメーカーによる調色が可能なので、実質的にはどんな色でも対応可能です。
水性塗料だからシンナーの匂いがない!
また、水を使う水性塗料なので、シンナー特有のニオイがしないのも嬉しいポイントでしょう。
屋根塗装に使用されるシリコン樹脂塗料の中でも特に信頼度が高く、価格もリーズナブルなので「これしか使わない!」という塗装業者もいるほどです。
屋根塗装の塗料は『シリコン樹脂塗料』が圧倒的に多数!
ランキングをみると分かるとおり、実際にプロの塗装業者が使用している塗料のグレードをみるとシリコン樹脂塗料が多数を占めています。
屋根・外壁の塗装では、シリコン樹脂塗料が主流といわれています。
なぜ、プロの塗装業者の間でもシリコン樹脂塗料が選ばれているのでしょうか?
理由①
屋根に求められる性能を満たしているから
シリコン樹脂塗料は、高い耐久性を誇るだけでなく、硬化した塗膜が適度な柔軟性をもっているのでひび割れを起こしにくいという特徴があります。
さらに、シリコン樹脂は紫外線にも耐性があり、強い日差しに照らされる屋根に塗装しても塗装の劣化が抑えられています。
安価なアクリル樹脂塗料・ウレタン樹脂塗料では、紫外線に弱いという欠点があるため、この欠点をクリアしている屋根用の塗料となると、最低基準がシリコン樹脂塗料になるのです。
理由②
価格が安いから
シリコン樹脂塗料は、屋根としての役割を十分に果たせるだけの性能を備えていながら、塗料自体の価格が安価で、リーズナブルに屋根塗装が提供できます。
グレード別の塗装単価をみると、シリコン樹脂塗料は1㎡あたり2,500~3,000円が相場で、屋根塗装の全体的な費用は40~50万円くらいに収まります。
相場の範囲内で収めるにはちょうど良い価格帯なので、屋根塗装をおすすめしやすい見積額になるというのも理由のひとつです。
▼あわせて外壁塗装の相場価格も知りたい方はこちら
理由③
塗装しやすいから
シリコン樹脂塗料は「塗装しやすい」といわれています。
人気が高いシリコン樹脂塗料の多くは弱溶剤系や水系といったニオイが少ない製品で、塗装職人にとってもご依頼主にとっても優しい仕様になっているからです。
また、屋根の素材、下地剤との相性も良く、密着性も十分であるため、色透けなどの施工不良が起きにくいという点も人気の理由です。
理由④
施工実績が豊富だから
屋根塗装に使われる塗料のうち、ハイグレードなものとして位置付けられているのが遮熱・断熱塗料や無機塗料などです。
また、最近ではラジカル抑制塗料という新たなグレードも人気が高まっています。
これらの塗料は、従来から存在するシリコン樹脂塗料よりも高い性能を持っていますが、ある重大な問題を抱えています。
それは「まだ施工実績が少ない」という問題です。
たとえば、無機塗料の耐用年数は15年を超えるといわれており、塗装業者によっては20年以上は十分に持続できると案内しているケースもあります。
ところが、ハイグレードな塗料はまだ登場から10年も経っていないものが多く、本当に15年、20年と性能が持続するのかは未知数です。
塗料の耐用年数は「20年相当の紫外線を照射した」といった実験によって決められているので、実際に15年、20年と時間が経ったときに期待された性能が持続しているという保証はありません。
シリコン樹脂塗料はすでに十分な施工実績があるので、塗装業者も自信を持って「10年は持続する!」と案内できるのです。
外壁塗装アドバイザー
金井のコメント
屋根塗装で使う塗料は選べる?
今回、ランキングで上位に入った塗料について「ぜひその塗料を使いたい」と感じた方もいるでしょう。
では、塗装業者に希望の塗料を伝えれば、その塗料を使ってもらえるのでしょうか?
塗装業者によって希望が通らないことがある
塗装業者は、必ず『塗料店』とのつながりを持っています。
塗料店とは、つまり材料屋のことです。
塗料店との付き合いがないと、塗料の代金を売掛にしてもらなかったり、現場への配達に融通を利かせてもらえなかったりするので、塗装業者にはメインとなる塗料店が存在します。
ところが、塗料店によっては取り扱いメーカーに差があるため「その製品は仕入れられない」といった事態も考えられます。
もし、どうしても指定する製品で塗装して欲しいとお願いした場合は、日ごろ付き合いがない塗料店から仕入れることになるため、塗装費用が高くなることも覚悟しておく必要があるでしょう。
認定施工店しか扱えない塗料がある
ランキング第4位で紹介したスーパームキコートのように、メーカーが認めた認定施工店しか塗装できない塗料があります。
誰かに塗装のやり方を教われば塗装できないこともありませんが、認定施工店でないと塗料を仕入れることができません。
もし認定施工店ではない塗装業者が施工した場合は、たとえ施工方法が間違っていなくてもトラブルが起きても保証の対象外となります。
スーパームキコートのほか、日進産業の遮熱・断熱塗料『GAINA(ガイナ)』なども認定施工店のみへの限定販売となっているので要注意です。
屋根塗装の塗料選びは塗装業者への相談をおススメします
屋根塗装で使う塗料は、人気が高い製品や希望する付加性能で選ぶのがおすすめです。
ただし、あなたが希望した塗料が、本当にあなたのマイホームにマッチしているのかは、プロの塗装業者に判断してもらうべきでしょう。
外壁塗装パートナーズでは、あなたの街で評判・口コミが良い屋根塗装のプロ業者を、カンタンなフォーム入力だけで最大3社までご紹介いたします。
しかも、外壁塗装パートナーズがご紹介させていただく塗装業者は、中間マージンをカットできる自社施工店のみですから、屋根塗装の費用を節約し、おトクな工事が実現します。
屋根塗装の塗料選びに迷っている方には、専門のアドバイザーが丁寧にサポートさせていただきますので、屋根塗装が初めてという方でも安心してお任せいただけるでしょう。
屋根塗装の塗料選びは、外壁塗装パートナーズがお手伝いいたします。
ぜひお気軽にお問い合わせください。
屋根塗装に使う塗料を選ぶときは、現在の屋根材に合うものかどうかも考えましょう。
屋根材には粘土瓦、セメント瓦、スレート、トタン、ガルバリウムなどいくつもの種類があり、塗料の向き不向きがあります。
好みの色で、希望の機能を持つ塗料であっても、屋根材によっては使えない可能性もあります。