クリーンマイルドフッソの特徴は?メリットデメリットと注意点を解説
エスケー化研は、創業60年を越える建築仕上塗材国内シェアNo.1の大手塗料メーカーです。
知名度も高く、塗料を検討するにあたり候補に上がるメーカーのひとつではないでしょうか?
エスケー化研は信頼性が高く実績も多いため、マンションやビルなど大型の建物にもよく使用されており人気の商品も多々あります。
そんなエスケー化研から発売されているクリーンマイルドフッソについてご紹介いたします。
クリーンマイルドフッソとは?
クリーンマイルドフッソは、エスケー化研が製造・販売しているフッソ塗料で、クリーンマイルドシリーズの中のひとつです。
汚れにくい油性のフッソ樹脂塗料
クリーンマイルドフッソの一般名称は、超低汚染弱溶剤形フッ素樹脂塗料です。
簡単に言うと、汚れにくい油性のフッ素樹脂塗料を指します。
油性塗料は、主剤に「硬化剤」と「塗料用シンナー」を混ぜて使用します。
油性塗料特有の臭いがある一方、密着性のある強固な塗膜が作られるためよく使用されています。
反対に、主剤に「水」を混ぜて使用するものを「水性塗料」と言います。
油性塗料と水性塗料の違いについては、下記の記事をご覧ください。
エスケー化研独自の「セラミック複合技術」
クリーンマイルドフッソの最大の特徴は、エスケー化研独自技術のセラミック複合技術による超低汚染性です。
この技術は特許を取得しています。
そもそも「セラミック」とは、砂や砂利などを指します。
この砂や砂利を総じて「無機質成分(セラミック成分)」と呼びます。
セラミック塗料とは、この無機質成分を配合した塗料のことを指します。
一般的なセラミック塗料は、セラミック成分と有機物が複合している状態で塗膜が完成します。
それに対しセラミック複合技術とは、セラミック成分と有機質成分が二層化して表面に配置された塗膜を完成させます。
このセラミック複合技術により、3つの超低汚染性を発揮するのが特徴です。
クリーンマイルドフッソのメリット
クリーンマイルドフッソには特有の特徴やメリットがあります。
メリット①
優れたセルフクリーニング機能
クリーンマイルドフッソは、3つの機能により従来にない超低汚染性を発揮しています。
①汚れが付着しにくい低帯電性:塗膜表面の静電気を低減し、汚れの定着を抑制する。
②汚れが定着しにくい高い架橋密度:塗膜の架橋密度が高く、汚れの定着を抑制。
③汚れが除去されやすい親水性:水なじみがよく、汚れを洗い流します。
汚れの定着を抑制し雨水で汚れを流れ落とすセルフクリーニング機能で、長期にわたり美観を保ちます。
また、外壁が汚れ始めると塗り替えの時期となりますが、表面が汚れていても塗膜の性能は維持している場合があります。
汚れてきたからと言って、塗膜の寿命がきたというわけではありません。
そのため、セルフクリーニング機能は大きなメリットになります。
メリット②
特殊設計による防藻・防カビ機能
クリーンマイルドフッソは、特殊設計により長期にわたりカビや藻の微生物汚染を防ぎます。
それにより衛生的な環境を維持することができます。
暴露実験では、6か月後も塗装初期と変わらない表面状態を維持しています。
また、カビは小さいお子様のアトピーなどの原因と言われています。
家へのカビの繁殖を防ぐことで、環境改善に繋がると言えるでしょう。
メリット③
優れた汎用性と密着性
クリーンマイルドフッソは油性塗料のため高い密着性を持っています。
その為、旧塗膜との密着性が良いので安心です。
また、下塗り材を変えることにより、外壁内壁をはじめ、雨樋、破風板、霧除けなど、さまざまな材質に塗れます。
幅広い下地適用性があるため、無駄なく有効に使えます。
ただし、光触媒コーティングや無機系コーティングなどが施されたサイディングボード面などには、下塗り材を「エスケーハイブリッドシーラーEPO」を使用する必要があります。
下地に光触媒や無機系のコーティングを使用している方や塗装歴のある方は、下塗り材が合っているかや使用できるかどうか必ず確認しましょう。
メリット④
セルフクリーニング機能透湿性塗膜で塗膜の膨れを防ぐ
クリーンマイルドフッソは透湿性のある塗膜です。
透湿性とは「分子の大きい雨水を遮断し、分子の小さい水蒸気を通す性質」を指します。
外壁素地に含まれる湿気を逃しやすいので、塗膜の膨れが起こりにくくなります。
また、透湿性のある塗料は、建材の腐食や結露を防ぐ役割もあります。
ただし、透湿機能を超える水分が廻っていた場合は、塗膜を押し上げ膨れを生じる可能性があります。
その場合は内部の水漏れなどの調査が必要になります。
クリーンマイルドフッソのデメリット
クリーンマイルドフッソにもデメリット面があります。メリットと合わせて考慮しましょう。
デメリット①
雨のあたらない部分では効果が発揮されにくい
クリーンマイルドフッソの最大の特徴である「セルフクリーニング機能」は、雨のあたる部位で効果を発揮します。
特に傾斜壁の下端部、笠木など水きりのない部位、窓廻りで水切りが不十分な場合、汚れが溜まりやすい目地の下部、雨のあたりにくい部分は注意が必要です。
事前に家を確認し、全体的に雨があたりにくい場合は他の塗料とも比較検討しましょう。
デメリット②
マットな仕上りにできない
クリーンマイルドフッソは、艶調整が可能です。
「艶あり<7分艶<5分艶<3分艶」と少しずつ艶を落とすことができます。
ただし、艶消しはありませんので、完全マットな仕上りを希望される方には向いていません。
塗料の性質や耐久性に目が行きがちですが、好みの艶感や色合いにできるかどうかも確認することが大事です。
完全にマットな仕上りな塗料を希望される方は、艶なしの塗料・艶なしに調整可能な塗料・意匠性の高い塗料、などを選びましょう。
デメリット③
油性塗料特有の臭い
クリーンマイルドフッソは油性塗料であり、作業上塗料用シンナーを使用します。
弱溶剤で強溶剤の塗料に比べ臭いは大幅に軽減されていますが、シンナーなどの臭いに敏感な方、ご近隣との兼ね合いがある方は「水性塗料」を選ぶのをおすすめします。
塗装工事中、油性塗料は室内に臭いがこもってしまうことがあります。
乾燥するにつれ少しずつ和らいできますが、作業中はどうしても臭いが発生します。
工事中は、ビニールで窓を覆うため換気しにくくなります。
家族内に臭いで体調を崩しやすい人がいないかなど、事前に確認をとりましょう。
デメリット④
初期費用がかかる
クリーンマイルドフッソは、フッ素樹脂塗料のためシリコン樹脂塗料よりも価格は上がります。
同シリーズのシリコン塗料「クリーンマイルドシリコン」は15kg缶1セットで17,000円前後なのに対し、クリーンマイルドフッソは15kg缶1セットで50,000円前後となっています。
そのため、一般的なシリコン塗料よりは初期費用がぐっと上がります。
初期費用は高くなりますが、生涯にわたる塗り替え回数やランニングコストは安く抑えられます。
初期費用を抑えたい方は「シリコン塗料」を、初期費用が掛かってもランニングコストや塗り替え回数を抑えたい方は「フッ素塗料」を選ぶのがおすすめです。
クリーンマイルドフッソはこんな人におすすめ
クリーンマイルドフッソは以下のような方におすすめです。
①長期的に美観を維持したい
②1回の工事で15年~20年は持たせたい
③初期費用がかかっても、塗り替え回数やランニングコストを抑えたい
④あまり臭いには気にしない
上記が当てはまらない方は、シリコン塗料や水性塗料などと比較検討しましょう。
まとめ
塗料選びは一般の方には非常に難しいものです。
良いもの良くないものを見分けるのも一苦労です。
かといって周りに塗装工事について詳しい人もなかなかいなのではないでしょうか?
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