クールウォール勧められたけど大丈夫?メリット・デメリットを解説
「外壁のリフォームを検討中にジャパンホームワンド社の訪問販売が来たけど、信用して大丈夫?」
と不安に感じている人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、ジャパンホームワンド社やクールウォールという塗料の評判を解説します。
「クールウォール」はジャパンホームワンド社が販売する外壁塗装の塗料
ジャパンホームワンド社では「クールウォール」という塗料を提案することが多いです。
クールウォールはアメリカのTEX・COTE社が開発している塗料で、アクリル樹脂にカイナー樹脂(フッ素)を30%配合して作られています。
カイナー樹脂は他の塗料よりも優れた特徴を持つことから「建築業界で最も耐候性が優れたコーティング樹脂の1つ」として知られています。
クールウォールはジャパンホームワンドの独占販売塗料なので、他の業者では使用されていません。
クールウォールで外壁塗装したい場合は、ジャパンホームワンドと契約する必要があります。
クールウォールのメリット
クールウォールには、フランスのアルケマ社が生産しているカイナー樹脂が配合されています。
アルケマ社の商標である「カイナー」は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)のことを言います。
PVDFを塗料に用いることで、以下のようなメリットが得られます。
耐久性が高い
カイナー(PVDF)はフッ素樹脂コーティングの一つです。
優れた耐食性、耐摩耗性、メンテナンス性が特長として挙げられます。
腐食、紫外線、傷に強いだけでなく、ほこりや汚れが付着しても雨で洗い流せるため、メンテナンスの手間もかかりません。
耐久性の高さから、通常の環境であれば20〜30年は色や光沢を維持できると言われています。
耐久性が高いということは、塗り替えの頻度が少なくなることを意味しています。
例えば耐用年数がおよそ5〜7年と言われるウレタン塗料の場合、価格は安いものの最低でも5年ごとに塗り替えが必要となります。
それに対してクールウォールであれば、20〜30年は塗り替えが必要ないと言われているため、結果的に費用を抑えられます。
耐候性、遮熱性、防水性、透湿性に優れている
クールウォールは耐候性、遮熱性、防水性、透湿性にも優れています。
中でも耐候性はカイナー(PVDF)の最大の特長とも言えます。
耐候性とは、太陽光や温度、湿度などの自然環境にどれだけ耐えられるかといった性能のことを言います。
外壁塗装を劣化させる原因として太陽光やつよい雨風があります。太陽光の紫外線と熱により、外壁の塗装が劣化します。
そこに強い雨風が加わることで、さらに劣化の進行を早めてしまいます。
耐候性に優れているカイナー(PVDF)は、太陽光の熱に強い特長があります。
さらに防水性、透湿性にも優れているため、他の塗料と比べて劣化がしにくい点もメリットです。
クールウォールのデメリット
外壁塗装の塗料として優れた特性を数多く持っているクールウォールですが、以下のようなデメリットもあります。
ジャパンホームワンドの専売なので高い
一般的なフッ素塗料を例にした場合、1平方メートルあたり約3,000〜5,000円が相場です。
ウレタン塗装では約1,500〜2,500円、シリコン塗装では1,800〜3,500円とが相場となっているため、フッ素塗装は他の塗装に比べて2倍ほど高いことになります。
ジャパンホームワンドでは価格を公表していないため詳細は不明ですが、クールウォールはジャパンホームワンドの専売なので、他のフッ素塗料よりも高額な料金を覚悟する必要があります。
マットな仕上がりなので、汚れが付きやすい
クールウォールは艶の少ないマットな仕上がりが特長です。
しかし、マット塗装だからこそ汚れが付きやすいというデメリットがあります。
カイナー(PVDF)は親水性が高く、水に馴染みやすい性質があります。
これにより、汚れやほこりが付着しても雨で簡単に流れ落ちる仕組みとなっています。
つまり、汚れても水さえかければ綺麗にすることが可能です。
その隙間にほこりや油が入り込むため、汚れが付きやすいと言われています。
雨さえ降れば汚れは落ちますが、それまでは外観が汚れたままという点はデメリットと言えます。
クールウォールで外壁塗装をする際の注意点
クールウォールは耐用年数も長く、耐食性や防水性、遮熱性に優れた塗料であることは間違いありません。
さらに、ジャパンホームワンドの訪問販売に「価格を抑えるので」と持ちかけられると、クールウォールでの外壁塗装を考えてしまう人も多いはずです。
しかし、クールウォールでの外壁塗装をする際は、以下の点に注意してください。
特にこだわりがなければあえて選ばなくてもよい
クールウォールは優れた塗料ではありますが、耐用年数だけで見ると25年前後になります。
他のメリットよりも耐用年数の長さだけを重視するのであれば、他の無機塗料でも20年程度はもちます。
どうしても遮熱性や防水性、メンテナンス性といった他の機能も欲しいと考えているのであれば別ですが、そうでないのであればあえて割高なクールウォールを選ぶ必要はありません。
ジャパンホームワンドの訪問販売が訪れた際、価格を抑えるなど言われて強引に契約を迫られるかもしれません。ですが、即決はせずにまず見積もりを取って価格をチェックしましょう。
そのうえで、クールウォールのメリットと、他の塗料を使った場合の価格やメリットを比較して、自分が納得できる方を選ぶことをオススメします。