セラミック塗料で塗装するメリット・デメリット・相場感を解説
セラミック塗料は、数ある塗料の中でも知名度が高く、耳にする機会も多い塗料のはずです。
セラミック塗料は一長一短あり、場合によっては選択価値があるのですが、訪問販売や悪徳業者の影響から悪いイメージを持っている方もいるかもしれません。
ここでは、セラミック塗料の種類や費用相場を解説していきます。
セラミック塗料とは
微粒子が配合されていることによって大きく変わるのは見た目です。
しかし、同じセラミック塗料というカテゴリーであっても複数の種類があり、見た目以外の機能面での特徴を持つセラミック塗料もあります。
ただし、セラミック塗料のもっとも大きな特徴は微粒子が配合されているということです。
機能性のあるセラミック塗料もありますが、微粒子が配合されているという見た目の特徴にプラスして、機能性もあるというイメージです。
逆に言えば見た目ではなく機能にこだわって塗料を選ぶ場合、セラミック塗料以外の選択肢の方が良いかもしれません。
後述するセラミック塗料の種類や特徴を把握したうえで、他の塗料とも比較することをおすすめします。
セラミック塗料の特徴
セラミック塗料の特徴は種類によって異なります。
デザイン性がある、汚れにくい、断熱効果がある、といった特徴がありますが、詳細はセラミック塗料の種類によります。
そのため、目的に応じてセラミック塗料の中から最適なものを選ぶ必要がある、という点もセラミック塗料の特徴と言えるでしょう。
まずセラミック塗料の見た目が気に入って、さらに機能性に応じてセラミック塗料の種類を選択するということです。
複数の種類があることは後述しますが、同じ種類のセラミック塗料であってもメーカーによって差異があります。
わかりやすい例としては、塗料に含まれるセラミックの含有量がメーカーによって異なります。
セラミックがほんの少ししか含まれていないようなセラミック塗料もあるということです。
また、セラミックが砂状になっているものもあれば、細かいパウダーのようになっているものもあります。
優劣があるわけではありませんが、セラミックの分量を判断する基準になります。
セラミック塗料の費用相場と耐用年数
セラミック塗料の費用相場、耐用年数の詳細は種類によって異なります。
しかし、概ね費用相場は3,600円以上/㎡、耐用年数は15年程度です。
中にはより安いセラミック塗料や、耐用年数が短いものもあります。
ただし、最終的には施工する業者によっても変わってくるでしょう。
同じ種類のセラミック塗料であっても、より割高で販売している施工業者もあるはずです。
耐用年数についても、施工の仕方でも変わってきます。
セラミック塗料の種類
セラミック塗料には複数の種類があります。
特徴ごとに、それぞれ代表的なものをご紹介していきます。
石材調の見た目のもの
グラナートは石材調という特徴がありますが、逆に言えばその他の特徴はありません。
あくまでも見た目にこだわって石材調にしたい場合に、グラナートが適しています。
また石材調にしたい場合はグラナートが良いのですが、見た目に特にこだわりがない場合はセラミック塗料はあまりおすすめできません。
理由は、単純に費用相場が比較的高いからです。
見た目にこだわりがない場合やシンプルにしたい場合、セラミック塗料ではなく何も配合されていない塗料を選ぶのがおすすめです。
低汚染性能のある塗料
低汚染性能のあるセラミック塗料としては、ファイン4Fセラミックが挙げられます。
ファイン4Fセラミックは、大気中の埃や排気ガスが付着しても雨水で汚れを洗い流せます。
ファイン4Fセラミックはセラミック塗料の中では低汚染性能がありますが、他の塗料に比べると機能面では劣っています。
見た目の特徴を活かしつつ、ある程度性能性もあるのがファイン4Fセラミックということです。
断熱性能のある塗料
断熱性能のあるセラミック塗料としては、ガイナやキルコが挙げられます。
ガイナやキルコは塗ることによって断熱機能を発揮し、室内温度を保てます。
ガイナとキルコの違いは、実績と防臭・花粉や埃の防止効果はガイナの方が高く、伸縮性と断熱性はキルコの方が上と言われます。
そのため、目的に応じて選ぶことになります。
セラミック塗料での塗装は「ローラー工法」と「吹き付け工法」の2種類
セラミック塗料での塗装はローラー工法と吹き付け工法があります。
セラミック塗料以外での塗装でも、塗装方法が上記2種類に分けられるのは同じです。
ローラー工法
ローラーを使って職人が手作業で塗っていくので、手塗りとも呼ばれます。
ローラー工法は塗り重ねることで塗料に厚みが付いていくので、同じセラミック塗料であっても後述する吹き付け工法よりも耐久性が高くなります。
ただし厚塗りしすぎると塗装が剥がれることがあるので、適度な厚みに仕上げる必要があります。
さじ加減などは職人の技量によるので、ローラー工法は職人によって差が出やすい塗装方法でもあります。
吹き付け工法
吹き付け工法は、専用容器に入れた塗料をスプレーガンでミスト状にし、壁面に吹き付けることで塗装します。
使用する塗料によってスプレーガンを変えているので、スプレーガンの種類は豊富です。
スプレーガンの種類を大きくわけると、エアスプレーガンとエアレススプレーガンにわけられます。
エアレススプレーガンは空気を利用せずに直接塗料に圧力をかけて吹き付けます。
エアレススプレーガンは凹凸のある場所でも均一に塗装することが可能なので、凹凸のある場所に使用される場合が多いです。
セラミック塗料での塗装のありがちな誤解
セラミック塗料での塗装は誤解を持たれることがあります。
その理由は、セラミック塗料は訪問販売や、極端に言えば悪徳業者が使用していることも多く、セールストークで過大に表現されることがあるからです。
たとえば、セラミック塗料は30年持つと言われることもあります。
しかし、実際は長く見積もっても20年〜25年程度の可能性が高いでしょう。
セールストークでセラミック塗料での塗装を安く実施できるなどと言われることがあるかもしれませんが、実際はそこまでお得でないことが多いです。
優良な業者は訪問販売や過剰なセールスを行うことはないはずなので、セールストークに振り回されないようご注意ください。
まとめ
セラミック塗料とは、砂や石などの微粒子が配合された塗料です。
セラミック塗料の大きな特徴は見た目ですが、機能性のあるセラミック塗料もあります。
具体的には、低汚染性能や断熱性です。
これらの機能性があるセラミック塗料であれば、見た目も機能性もあります。
ただし、セラミック塗料は訪問販売や悪徳業者が使用していることも多く、結果的に悪い印象もあるかもしれません。
過剰なセールストークに振り回されないことや、相場と比較して判断することが重要です。