【外壁塗装日記~工事3日目】コーキングは窓枠の緩衝材代わり!
塗装工事3日目その1~養生とコーキング
3日目は窓の縁のコーキングを行うため、窓と外壁の隣接している箇所と、地面に養生します。
職人さんは、昨日と同じベテランのお二人でございます。
養生
養生とは、外壁塗装をしない場所に塗料がつかないように、テープやビニールで覆う作業のことです。
外壁は家の外観ですから、養生をしないと外観の仕上がりが汚くなってしまいますので、外壁塗装の作業の中で一番重要な作業になります。
また万が一、庭の植物や玄関の塗装しない箇所に飛散する可能性がありますので、念入りに養生を施します。
職人さん曰く、養生さえやっておけば安心して塗料を塗れるそうで、必ずきちんと行います。
窓サッシの養生
では、まず窓の養生です。
窓の養生をやることで、外壁にコーキング材が飛散して付着しないようにします。
ちなみに養生に使用するテープやビニールは、家に粘着物が残らないものです。
まずは、窓のサッシを専用の布テープで養生します。
もちろん後ほど剥がしやすいように端を折ったりして貼っていきます。
コーキング材がテープの隙間にでも入らないように、きっちりと貼ります。
ベランダや地面の養生
お次は、ベランダや地面の養生に移ります。
ベランダを先にやるのは、次の日に屋根の下塗り作業に入るため、塗料でベランダを汚さないようにあらかじめ養生しておきます。
そして、玄関周りや、家周りなども養生をしておきます。
こちらもきっちり、塗らない部分を覆っていきます。
こちらはお二人の職人が同時期にやられていたのですが、手際がよく、かなりきっちりとした養生をしていました。
反対にここまできちんと綺麗に覆わないといけないのか、と思うほどのお仕事ぶりでした。
窓枠のコーキング作業
お次は、コーキングの作業に移ります。
コーキング
コーキングは、外壁材と外壁材の隙間や外壁材と窓のサッシ周りなどの隙間を埋めて、外壁材と外壁材の接触を和らげるクッションの役割を持っています。
人間には認識できないのですが、建物は木造建築のため水分や熱などで伸縮しています。
そのため、揺れの衝撃を和らげるために、各部品同士の継ぎ目にコーキングをする必要があります。
この作業は、コーキングと呼んだり、シーリングと呼んだりしますが、どちらでも同じ意味です。
ちなみに職人さんは「シール」と専門用語で呼んでいてすごくかっこよかったので、ここからは私も専門家らしくシールと呼びます。
まずはプライマーを用意して、シール材を打つ箇所に塗っていきます。
シール材を打つ前にプライマーを塗る理由としては、シール材と外壁材の密着力を良くするために行います。
もし、プライマーを塗らずにシール材を直接打つと、すぐにひびが入ったり、剥がれたりします。
そうすると最悪そこから雨水が侵入し、内部までに雨水が浸透する可能性があります。
ですので、必ず刷毛で塗ります。ぬーりぬり。
いよいよシール作業に移ります。
今回シャーピーのヘンセイシリコーンNB-LMというシール材です。
これをコーキングガンというシール材を押し出す機械に装着します。
グリップの部分を押すと、シール材の調整ができます。
そして、窓枠の縁の部分にシール材を入れていきます。
しかしこのままでは見た目も悪いのと、奥までシール材を浸透させる必要がありますので、ヘラ(バッカーとも言います)で丁寧に伸ばしていきます。
この時、外壁とシール材の間に空洞ができないように適度に押し付けます。
シール材は、作業効率のため速乾性があるものが多いですので、素早く作業する必要があります。(速乾性が高いといっても、マニキュアみたいにすぐ乾くわけでもありません。)
とても繊細な作業ですので、職人さんが作業している時は物音を立てるのを我慢しました。
ごくり、と私の息をのむ音だけが鳴ります。
ちなみに、ヘラで伸ばしている時に余ったシール材は、残さず他の場所でも使用していました。
少しの資材も大切に扱う姿勢はさすがです。
伸ばし終わったら、養生のテープを棒に巻き付け、くるくると綺麗に剥がします。
アドバイザーのコメント
コーキング作業をまとめると、
- シール材を窓枠の縁に全部注入
- ヘラで綺麗に伸ばす
- 養生テープを剥がす
シール作業の本来は、元々入っているシール材を剥がす工程が加わりますが、今回は前のシール材を無理に剥がせない場合でしたので、前のシール材の上から打つ「打ち増し」という作業でした。
もしも家の外壁がサイディングだったら…
また、外壁材がサイディングボードでしたら、一つ一つのボードを繋ぎ合わせた外壁ですので、そのつなぎ目にもシール作業をする必要があります。
今回のお家は、外壁材がリシンという塗り壁の一種でしたので、シール作業は窓のみですので、シール材は少なく済みましたが、サイディングはもう少し多くのシール材を使用します。
おまけ:30秒でわかるヘラの作り方
シール作業で使用しているこのヘラ。
実は毎回手作りなんです。
なんで手作りなのかというと、2つの理由があります。
- 作業場所に合わせてヘラをいい感じの大きさに調整する必要がある
- 毎回使用していると劣化してしまう
しかも今回の壁はリシン壁といって、荒い外壁のため通常よりもヘラが削れます。
たまに触る痛い外壁と出会ったことはありませんか?
それはほとんどリシン壁と言われるものです。
ヘラの大きさを調整する際、こちらのカッターを使って先っぽを削っていきます。
ちなみに使用したヘラは、シンナーでシール材を綺麗に落としてまた使用する場合があります。
では次回は、屋根塗装に入ります!