外壁材の種類と特徴を比較!ピッタリな外壁材が一目でわかる
- 外壁材ってどんなものがあるの?
- 種類がややこしくてどんな特徴なのか整理できない
- 自分の家に適した外壁材ってどれなんだろう?
この記事ではこのような疑問を解決します!
外壁材っていざ調べてみると意外と種類が多くてややこしかったり特徴や価格も全然違うのでどれを選んだらいいのかわかりにくいですよね。
実は外壁材の選択は主に4つしかないんです。
また専門家監修のもと機能や特徴も主に6つでそれぞれ重視したい点を明確にして外壁材を選びやすくしました。
この記事を読めば外壁材の種類と自分が外壁で求める価値がわかりますので是非最後まで読んでいってみて下さい。
外壁材の役割
建物の第一印象を決める
外壁は屋根やその他のパーツに比べ圧倒的に人目に触れやすく、その為どんな材料を使っているのか、どんな色なのかで建物の印象を大幅に左右します。
新築時やリフォーム時であれば、色合いや質感、様々な外壁模様の中から自分好み外壁材を選ぶことができる時代になりました。
こだわりが強い方であれば、1階部分と2階部分で色や模様を変えたりなどもします。
もちろん外壁塗装により色合いを変えることも可能です。
このように、ご自宅の第一印象を決めるのに外壁材は一役買っています。
住宅を保護する
外壁の一番の役割は雨風、紫外線などの自然環境から住人を守ることです。
外壁があることで外の気候に関係無く快適に過ごす事ができます。
また、外壁が自然環境からの影響を防ぐことにより、住人だけでなく
内壁や柱を保護し、建物の躯体そのものの寿命が長くなります。
室内を快適に保つ
外壁は遮熱・断熱や防音にも大きな影響をもたらします。
現在の外壁や屋根には遮熱材や断熱材が使用されており、室外の気温が室内に及ぼす影響を少なくしています。
また、外壁には遮音効果もあります。音は、空気の中で振動が広がることによって伝わります。この振動を跳ね返したり、遮ることで音が部屋まで入ってくる事を防ぎます。
外壁(外壁材)の種類を選ぶ際に注目すべき6つのポイント
外壁材って何がおすすめなの?という質問が多々ありますがそれは重視するポイントが人によって異なります。
そこで外壁材の種類を見る前に自分が何を重視したいのかを把握することでピッタリな外壁材を選ぶことができるようになります。
- 防水性:雨漏りや水漏れのリスク
- 防火性:燃えやすいかどうか
- 断熱性:外からもしくは内側からの温度放熱が遮られるか
- 耐震性:地震時やひび割れのリスク
- 耐久性:耐用年数
- 見た目:外見の自由度や美しさ
以上の6項目を踏まえて外壁材の種類を見ていきましょう。
安価でコスパを追及したい方:窯業系サイディング
今一番主流の外壁材がサイディングです。
そのサイディングの中で最もポピュラーなのが窯業系サイディングというセメントを主成分として作られた外壁材です。
サイディングは壁に外壁材を塗るのではなく、工場で作った既製品のボードを現場で貼り付けて作成します。
工場量産でコストを抑えつつも、様々な建材メーカーが商品を出しているためデザインのバリエーションが豊富です。
防火性にも優れており、コストパフォーマンス、デザインの自由度も良いことから近年の新築住宅の7割はサイディングが採用されています。
しかし、このサイディングの外壁にもデメリットはあります。それは水に弱いことと紫外線による劣化が表れやすいことです。
元々セメントは水を良く吸収する素材のため、サイディング表面の塗料の膜が劣化すると防水性を失います。サイディングボードは水を吸うと膨張し、乾燥すると収縮します。これを繰り返すとひび割れが発生し雨漏りの原因となります。
また、紫外線による色あせや日焼けが目立ちやすく、7~10年ほどでチョーキング現象が起こります。
価格の詳細については下記の記事をご確認下さい。
外見にこだわりたい方:モルタル
モルタルはセメントと砂、水を混ぜ合わせた外壁材です。サイディングとは異なり左官職人が現場でコテを用いて手作業で仕上げています。手間がかかるため費用が高く、工事期間も長めです。
近年はサイディングの人気に押されシェアは少なくなっていますが、仕上げ方も5種類と豊富で、デザインの自由度が高いため意匠性にこだわる方からは今も根強い人気がある外壁材です。
モルタルの仕上げ方法
モルタルの弱点は水に弱いことと、ひび割れが目立ちやすいことです。
サイディングと同じくセメントが給水しやすく、モルタル自体に防水性はないため外側をカバーするために仕上げ材が必要です。
また、モルタルは水で練っているため、乾燥とともに水分が無くなるとそのぶん収縮して亀裂が入ります。そのためサイディングよりも細目なメンテナンスが必要です。
またモルタル壁の外壁塗装を控えている、考えている方はこちらの記事をご確認下さい。
断熱性に優れた住宅にしたい方:ALC
ALC(Autoclaved Lightwight aerated Concrete)は日本語に訳すと軽量気泡コンクリートという意味で、軽くて耐震性や耐久性が高いという特徴がある外壁材です。
内部に小さな気泡があり、金網も組み込まれているため断熱性や防音性にも優れており、ビルやマンションなど大型建造物にも多く採用されています。
サイディングと同じく工場でALCパネルが製造され、現場で貼り合わせて施工しますがALCの初期費用は高額です。また、そしてサイディングボードよりも幅が狭いため、目地が多くなりコーキングの打ち直しにかかる費用もサイディングの1.5~2倍程です。
モルタルやサイディングと同じように、ALCも本体には防水性はないです。
素材そのものはサイディングよりも耐久性に優れていますが、やはり10~15年をめどにメンテナンスが必要です。
ALCパネルを作成しているメーカーが日本には3社しかないため、デザインも豊富とは言えないでしょう。
またALCの外壁塗装を控えている、考えている方はこちらの記事をご確認下さい。
メンテンナンスの手間を極力抑えたい方:タイル
タイルは耐久性に優れ、メンテナンスの手間が一番かからない外壁材です。
タイルは粘土を1300℃の高温で焼き固めて作っており、耐火性に優れています。
更に表面が硬いためキズも付きづらく、水を吸わないため膨張や亀裂などの破損の心配もほとんどありません。
また、塗装が施されていないため色あせやチョーキングも起こらず、他の外壁材に必要な張り替えや塗り替えといったメンテナンスが不要です。
耐用年数も40年と圧倒的に長く、細目なメンテナンスが難しい大型のマンションなどによく用いられています。
近年では色やデザインも豊富になり、外観にこだわりのある方でもお気に入りのデザインが見つかるのではないでしょうか。
唯一のデメリットは初期費用が他の外壁材に比べ圧倒的に高額になってしまう点です。
サイディングと比較すると初期費用が100~200万以上高額になることも珍しくありません。
また塗装は必要ありませんが、目地のコーキングは他の外壁材と同じく10~15年で打ち直しが必要になりますので、戸建て住宅全体の割合だと選ばれる方は少ないです。
またタイルはメンテナンスフリーと言われますが決してメンテナンスが必要という訳ではありません。
詳しくは下記記事に記載しましたので是非チェックしてみて下さい。
雨漏りの原因に!?外壁材に必要なメンテナンス4つ
コーキングの補修
コーキング打ち直しのみの施工相場は約10~20万円です。2階建て以上の場合は追加で足場代がかかります。
サイディングやALCの外壁の場合一番最初に劣化症状が出るのはコーキングの縦目地です。
戸建て住宅のコーキング剤で最もポピュラーなのがシリコンを素材としたものです。
価格・耐水性・耐熱性のバランスが良く、屋内外問わずに様々な場所で使用できるコーキング剤です。
しかし、紫外線に弱く南面や西面など良く日が当たる面の劣化は早いです。日向に置いていた輪ゴムの様にボロボロになり外壁との間に隙間が空き剥がれてしまいます。その下にある防水シートにまで水が染みこんでしまうと雨漏りが発生します。
大体10年前後で最初の劣化症状が出てきますので足場を建てる必要のある塗装と同タイミングで検討をされる方が多いです。
外壁塗装(塗替え)
サイディングにコーティングされていた塗料、新築時に使われた塗料によっても異なりますが一般的には10~15年で1回目の塗装が必要と言われています。
もちろん早い時期に細目なメンテナンスをしていただく方が、お家を長く綺麗に保つことができるため、中には6~8年での塗装を推奨している建材メーカーさんもいます。
塗料は紫外線の影響によって劣化速度が加速するため、周りに遮蔽物がなく日が良く当たる家、色が濃く日焼けが目立ちやすい家、沿岸部にあり塩害を受けやすい家の場合は上記の様に早めに塗装をした方が良いでしょう。
それ以外の一般的な条件の戸建ての場合はあまり早めに塗装をすると、2回目以降の塗装もその分早い時期に巡ってくることになりますので、塗装にかかる費用と耐久年数のバランスを考えると築10年を目安に塗装していただく方が支出のご負担が少なくなるのではないでしょうか。
張替え
張り替えでは塗装では対処できなくなってしまった重度の劣化を修復でき、新築時と同じように長く持つようになりますが、工事費用は非常に高くなります。
築30年超えた物件でご提案が出てくるケースが多い工事方法です。
張り替えの方法は主に「重ね張り(カバー工法)」「張り替え」の2種類あります。
名前の通り重ね張りは既存の外壁の上に新しい外壁を貼り付け、張り替えでは既存の外壁を撤去し新しい外壁を張り合わせます。
重ね張りは既存外壁の解体や撤去・処分の必要がないため、張り替えと比べると、工事の期間・費用を削減できます。外壁材が増えることにより、建物全体の重量がその分、増加します。
外壁が二重になる分重量は重くなりますが、近年は軽量なサイディングボードも多いため、張り替えよりも重ね張りの方が一般的な工事となっています。
また、劣化が進んでしまった場合でも、全面ではなく部分的な張り替えで対処できるケースもあります。
業者によって見解が異なりますので、現地調査の際に一緒に確認をしてもらいましょう。
クラック補修(モルタルの場合)
前述した通りモルタルの外壁はひび割れ(クラック)が起きやすいです。
ひび割れ(クラック)が起きてしまった場合は、ひびにコーキング剤を注入しその上からモルタルを重ね最後に塗装をして仕上げます。
ひび割れを放置すると外壁から雨水が浸入し、木材や断熱材など建物の躯体そのものが腐食してしまったり、内壁にシミ・カビが発生してしまう場合があります。
モルタルの外壁でひび割れが発生している場合は塗装が必要というサインなので、なるべく早めに現地調査を受け、検討を進めましょう。
メンテナンス時期と具体的なメンテナンスのサインをこちらの記事で確認しましょう!
外壁材の種類まとめ
この記事では外壁材の種類と特徴について解説してきました。
下記のこれまでの内容をまとめてみます。
- サイデイング:コスパ、いろいろなデザインから選びたい方向け
- モルタル:外壁の質感や見た目にこだわりたい方向け
- ALC:断熱性を重視したい方向け
- タイル:重厚感とメンテンナンスの手間を極力少なくしたい方向け
自分の重視したい点を知り外壁材を選ぶことができれば失敗することなく外壁リフォームを行うことができるでしょう。
また外壁は色の選び方も重要です。
今と同じ色にしたい方やイメージチェンジをしたい方へ色の選び方について詳しく解説していますので是非チェックしてみて下さい!
また何を知っておけばいいのかもよくわからないという方も多いです。
その場合、外壁塗装専門のアドバイザーがあなたの不明点や知っておくべきことついてお伺いしますので下記フォームよりお問い合わせください。