外壁塗装のシリコン塗料の製品【TOP5】| 特徴やメリットデメリットも!
シリコン塗料の特徴は?約7割の戸建てで使われる外壁塗装の塗料
シリコン塗料は外壁塗装で使われることが最も多い、大定番の塗料の種類(グレード)のことです。
戸建ての塗装ではシリコン塗料が使われることが約7割とも言われています。
見積書をもらう際にもシリコン塗料はスタンダードな塗料となるので、提案に含まれていることが多いです。
外壁塗装シリコンのメリット
シリコン塗料の特徴を解説した所で、続いては外壁塗装にシリコンを採用するメリットについて解説していきましょう。
シリコン塗料を採用するメリットは大きく分けて3つ存在します。
今回解説するメリットは以下の通りです。
・コストパフォーマンス
・施工実績が豊富
・展開しているシリーズの種類や付加機能が豊富
それぞれ解説していきましょう。
コストパフォーマンスが最大の特徴
シリコン塗料が人気の理由の1つは、コストパフォーマンスです。
耐久性とコストのバランスの良さから、「迷ったらシリコン塗料を選べば間違いない」ともよく言われています。
ただ、最近ではより耐久性に優れている「ラジカル塗料」の方がコストパフォーマンスが上回ると考えられることが多く、外壁塗料の主役の座を奪われつつあります。
人気の塗料なので施工実績が豊富
塗料として人気が高いため、取り扱った経験がある業者が多いのがメリットの1つです。
というのも、取り扱う業者が少ない塗料は当然ながら業者探しに苦労します。
一社でも取り扱っていればいいのでは?と思う方もいるかも知れませんが、塗装業者というのは全てが同じ技術を有しているわけではなく、工事の質なども異なります。
悪徳業者なども存在しており、取り扱っている業者が少ないのをいいことに、高額な費用をふっかけてくる可能性すら存在します。
そのため、業者同士の見積りを比較して正しい見積もりを行う業者を選ぶ「相見積もり」をする必要がありますが、取り扱っている業者や経験が少ない業者の場合、見積りの比較ができないといったデメリットがあります。
バリュエーション・付加機能が多い
商品として人気があるということは、商品に対する需要が大きいということです。
そのため、バリエーションに富んだ商品展開や、付加機能が追加されて欠点が補われていて、新しい性能が追加されている商品などが数多く存在します。
メーカーごとにシリーズが存在し、選択肢が豊富であるのがメリットです。
ただし、欠点を補った製品があるとは言いますが、欠点が完全に存在しない商品は存在しないといった点には注意しましょう。
あくまでも通常のシリコン塗料よりも影響が少ない程度である、と認識するのが正しいと言えます。
外壁塗装シリコンのデメリット
続いて外壁塗装においてシリコン塗料を選ぶ際のデメリットについても解説しましょう。
シリコン塗料のデメリット
①ひび割れしやすい
②高耐久ではない
主なデメリットは2つで、「ひび割れしやすい」「高耐久ではない」点が挙げられます。
欠点ではありますが、どちらも致命的という程のデメリットではなく、むしろ塗料そのものの防護性能は十分あることから、性能が気になって選べない方でも安心して使用できます。
①ひび割れしやすい
製品にもよりますが、一般的にシリコン塗料は時間の経過により硬くなり、それがひび割れにつながりやすいです。
ただ、塗料のひび割れが直接壁の浸水にはつながらないので、塗装のタイミングがきたと考え適切にメンテナンスを行えば問題ありません。
②特別に高耐久ではない
塗料にはそれぞれ耐久性があり、耐久性が高いとそれだけ長く効果が続きます。
耐用年数は長いものでは20年近く持ち、無機塗料の場合では最大耐用年数25年と記載されているものもあります。
対して最も耐用年数が短いアクリル塗料は5年程度しか持たなかったりと、塗料の耐久性はメンテナンス頻度にも関わってくるため、重要な要素と言えるでしょう。
ただし、クリア塗料を除き基本的に塗料の耐用年数=価格と言っても過言では無いように、通常の塗料は耐久性が高ければ高いほど価格も高くなる傾向にあります。
高耐久でないということは、そこまで高価でもないと言い換えることもできます。
シリコン塗料はこんな人におすすめ!
シリコン塗料は、以下の要素に該当する方におすすめです。
・塗料代を抑えたい方
・特殊な性能などよりも、手堅くまとまった性能を求めている方
・塗料の違いがよくわからず、とりあえず良い塗料を使いたいという方
以上のいずれかに当てはまる方におすすめです。
外壁塗装シリコンの価格と耐用年数
コストパフォーマンスに優れると言われるシリコン塗料ですが、実際の相場価格と耐用年数を確認してみましょう。
シリコン塗料の相場価格と耐用年数は以下の通りです。
塗料の種類 | 相場価格(30坪) | 耐用年数(目安) | (相場価格/耐用年数) |
---|---|---|---|
アクリル樹脂塗料 | 70万円 | 7年 | 10.0万円 |
ウレタン樹脂塗料 | 80万円 | 12年 | 6.6万円 |
シリコン樹脂塗料 | 85万円 | 15年 | 5.6万円 |
ラジカル塗料 | 90万円 | 17年 | 5.3万円 |
フッ素樹脂塗料 | 100万円 | 20年 | 5.0万円 |
無機塗料 | 110万円 | 20年 | 5.5万円 |
アクリル塗料やウレタン塗料よりも相場価格は高めですが、耐用年数を考えると割安なことがわかります。
一方、ラジカル塗料や、フッ素塗料と比べると、シリコン塗料の相場価格は安いかわりに、割高です。
イニシャルコストが高くなっても、コストパフォーマンスに優れたものを選びたいということであれば、シリコン塗料ではなく、フッ素塗料やラジカル塗料を選ぶ選択もありでしょう。
実際、最近では、日本ペイントのパーフェクトトップなど、ラジカル塗料を選ぶ方が増えてきています。
ちなみに、厳密に言えばラジカル塗料は塗料のグレードではなく、ラジカル制御という特徴を持っている塗料のことを指しますが、
各グレードのと比較をされることが多いので、ここでも比較対象とさせていただいています。
シリコン以外の塗料との特徴比較
価格以外の点についても、シリコン塗料と他の塗料を比較してみましょう。
塗料の種類 | 相場価格(30坪) | 塗料の特徴 |
---|---|---|
アクリル樹脂塗料 | 70万円 | 最も安価な塗料だが、紫外線に弱く耐久性は低い。 倉庫など頻繁に塗り替えをする場所には適している。 |
ウレタン樹脂塗料 | 80万円 | シリコン塗料より安価でほどほどの耐久性。 初期費用を安く済ませたいという場合におすすめ。 |
シリコン樹脂塗料 | 85万円 | コストと性能のバランスが良い最も定番の塗料。 |
ラジカル塗料 | 90万円 | 人気急上昇中の塗料。ラジカル制御で劣化しにくい。厳密に言えばラジカルはグレードではなく、「ラジカル制御型シリコン塗料」や「ラジカル制御型アクリル塗料」もある。シリコン塗料との比較におすすめ。 |
フッ素樹脂塗料 | 100万円 | シリコン塗料より価格は高いが耐久性に優れる。塗り替え回数が減るのでトータルコストで選ぶなら。 | 無機塗料 | 110万円 | セラミックやケイ素などの無機物を配合した高耐久塗料。シリコン塗料よりもだいぶ高い。 |
シリコン塗料の種類・グレードの違い
一括りにシリコン塗料といっても、製品によって特長は様々です。
シリコン塗料でも、製品によって以下のような点が異なります。
グレード以外の塗料の分類の方法
- 水性・油性
- 1液型・2液型
- エナメル(有色)・クリア(透明)
- 遮熱機能の有無
1.水性・油性の違い
塗料には、シリコンやウレタンといったグレードの違いだけでなく、水性、油性といった分類もあります。
- 水性塗料
- 塗料を薄める希釈剤に「水」を使う塗料
- 安全性が高いが乾きにくく垂れやすい。耐久性も油性よりやや劣る
- 油性塗料
- 塗料を薄める希釈剤に「シンナー」などの溶剤を使う塗料
- 乾きやすく、耐久性にも優れているが、溶剤が少し危険
一般的には、外壁の塗装は水性塗料が、屋根の塗装は油性塗料が使用されることが多いです。
これは、より生活スペースに近い外壁は安全性重視の水性塗料が良いと考えられる人が多いためです。
また、反対に、塗料の垂れが雨漏りにつながってしまう可能性(水がぬけなくなるため)がある屋根は油性塗料が適しています。
代表的な水性シリコン塗料としてはエスケー化研の「水性セラミシリコン」、代表的な油性シリコン塗料としては日本ペイントの「ファインシリコンフレッシュ」などがあります。
2.1液型・2液型の違い
水性・油性の違いの他に、1液型・2液型という分類方法もあります。
それぞれの違いは「主剤と硬化剤が分離しているかどうか」です。
1液型は予め主剤と硬化剤が混ぜられている一方、2液型は主剤と硬化剤が分離していて、職人さんが現場で混ぜる必要があります。
代表的な1液型シリコン塗料としては、エスケー化研の「一液マイルドシリコン」、代表的な2液型シリコン塗料としては、アステックペイントの「超低汚染リファイン1000Si‐IR」などがあります。
3.エナメル塗料(有色)・クリア塗料(透明)の違い
塗料の種類によって、有色のエナメル塗料か、無色のクリア塗料に分かれます。
一般的にはエナメル塗料を使うことが多いですが、従来の外壁材のデザインや質感を残したいという場合にはクリア塗料を使うこともあります。
シリコン樹脂クリア塗料の製品にはエスケー化研の「SKシリコンクリアー」などがあります。
4.遮熱機能の有無
シリコン塗料は遮熱機能の有無で分類することが可能です。
一般的には日本塗料工業会が「高日射反射率塗料」と定めた塗料を遮熱機能あり(遮熱塗料)と言います。
遮熱機能のある塗料は屋根に塗装した場合、室内の温度が2~4℃程度下がると言われています。
シリコン塗料の遮熱塗料の代表的な製品としては、日本ペイントの「サーモアイSi」などがあります。
シリコン塗料使用率ランキングTOP5
続いて、シリコン塗料の使用率をランキング形式でトップ5までご紹介します。今回のデータは外壁塗装パートナーズに見積依頼をされた方の直近3,397件の成約データから抽出したものです。(2022年7月更新)
シリコン塗料はメジャーな塗料である分、メーカーごとにいくつかのシリーズが展開されています。そのため、どのメーカーのどのシリコン塗料を使うかによって、どのような性能が期待できるかが変わってきます。
今回ご紹介する塗料は以下の5つ(6種)です。
エスケー化研:エスケープレミアムシリコン
エスケー化研が展開している塗料の1つ、エスケープレミアムシリコンの性能は以下の表の通りになります。
塗料名 | ラジカル制御型塗料 |
---|---|
耐用年数(年) | 耐用年数14~16年 |
単価 (円/㎡) | 2,050円/㎡ |
水性/油性 | 水性塗料 |
メリット | デメリット |
---|---|
・ラジカル制御塗料なので通常のシリコン塗料よりも耐用年数が高い | ・ラジカル制御塗料の性質上、淡い色で塗装しないと効果が薄い |
・防カビ・防藻性能が高い | ・発売開始が2015年なので、2022年時点で実際に設定されている耐用年数を迎えた実績が無い |
アステックペイント:超低汚染リファイン1000Si-IR
アステックペイントが展開しているシリーズの1つ、超低汚染リファイン1000Si-IRの性能は以下の表の通りになります。
塗料名 | ラジカル制御型塗料 |
---|---|
耐用年数(年) | 耐用年数15~16年 |
単価 (円/㎡) | 2,100円/㎡ |
水性/油性 | 水性塗料 |
メリット | デメリット |
---|---|
・ラジカル制御塗料なので通常のシリコン塗料よりも耐用年数が高い | ・ラジカル制御塗料の性質上、淡い色で塗装しないと効果が薄い。 |
・樹脂が二層構造になっているため、ひび割れにくい | ・つや消し塗料が選べないため、つや有り塗料が合わない外壁には不格好に見える可能性がある。 |
・遮熱効果や親水性が高く、汚れがつきにくい。 | – |
アステックペイント:超低汚染リファイン1000MF-IR
アステックペイントが提供しているシリーズの1つ、超低汚染リファイン1000MF-IRの性能は以下の表の通りになります。
塗料名 | 無機成分配合型フッ素塗料 |
---|---|
耐用年数(年) | 耐用年数20~24年 |
単価 (円/㎡) | 2,200円/㎡ |
水性/油性 | 水性塗料 |
メリット | デメリット |
---|---|
・耐久性の高い無機塗料の成分と耐候性の高いフッ素塗料の配合によって非常に耐久性が高い。 | ・シリコン塗料ではない。 |
・遮熱性が高く、ラジカル抑制能力にも優れているため紫外線に強い。 | ・まだ塗料としての使用実績が少ない。 |
・無機成分由来の高い親水性。 | – |
アステックペイント:シリコンREVO1000
アステックペイントが提供している塗料の1つ、シリコンREVO1000の性能は以下の表の通りになります。
塗料名 | ラジカル制御型塗料 |
---|---|
耐用年数(年) | 耐用年数13~16年 |
単価 (円/㎡) | 2,100円/㎡ |
水性/油性 | 水性塗料 |
メリット | デメリット |
---|---|
・ラジカル制御塗料なので通常のシリコン塗料よりも耐用年数が高い。 | ・耐用年数は特別高いわけではない。 |
・遮熱性や低汚染性に優れている。 | ・2018年発売のため、塗料としての実績が少ない。 |
・基本性能の高さの割に価格が安い。 | – |
エスケー化研:クリーンマイルドシリコン
エスケー化研が展開している塗料の1つ、クリーンマイルドシリコンの性能は以下の表の通りになります。
塗料名 | 油性アクリルシリコン塗料 |
---|---|
耐用年数(年) | 耐用年数12~15年 |
単価 (円/㎡) | 2,200円/㎡ |
水性/油性 | 油性塗料 |
メリット | デメリット |
---|---|
・耐水性が高いため防水性能が低い壁材に適している。 | ・耐用年数は一般的なシリコン塗料より2年程度長い程度の範囲に収まる。 |
・超低汚染性というだけあって汚れにかなり強く、汚れが付着しづらいため熱が溜まりづらい | ・戸建住宅よりもマンションでの需要の方が多いため、業者によっては使用経験が無い。 |
・密着性が高いため元々塗られている塗料の上からでも問題なく塗装ができる。 | ・つや消し塗料が存在しないため、最大でも3分艶までしか落とせない。 |
クリーンマイルドシリコンについての詳細は下記記事で解説しています。
日本ペイント:ファインシリコンフレッシュ
日本ペイントが展開しているシリーズの1つ、ファインシリコンフレッシュの性能は以下の表の通りになります
塗料名 | アクリルシリコン塗料 |
---|---|
耐用年数(年) | 耐用年数11~15年 |
単価 (円/㎡) | 2,200円/㎡ |
水性/油性 | 油性塗料 |
メリット | デメリット |
---|---|
・耐候性が高いため光沢が長く持つ。 | ・耐用年数は一般的なシリコン塗料より2年長い程度の範囲に収まる。 |
・ロングセラー商品であるため、運用実績が豊富で取り扱った経験のある業者が多い。 | ・つや消し塗料が存在しないため、最大でも3分艶までしか落とせない。 |
ファインシリコンフレッシュについての詳細は下記記事で解説しています。
外壁塗装でシリコン塗料を選ぶ際の注意点
外壁塗装でシリコン塗料を選ぶ際に注意するべき点を解説していきましょう。
シリコン塗料は人気があるため、種類が豊富です。
しかし、種類が豊富というのは選択肢が多いというメリットになる反面、商品によって性能が違うということでもあります。
そのため、商品ごとの違いや正しく使用する手順を把握することが必要です。
商品ごとに耐久性が違う
今回は5つの商品をご紹介しましたが、商品ごとに耐久性が異なります。
もちろん、元がシリコン塗料ということ自体は変わらないため、大幅に増減するわけではありません。
あくまでもシリコン塗料の耐用年数である10年から15年の間、あるいはそれより数年分増えるという程度で、無機塗料のように20年から25年も持つという程耐久性が伸びることはありません。
他にも、水に強いか、熱に強いか、衝撃に強いかなど、さまざまな要因に対する耐久性があるため、どんな耐性が優れているかも把握しておきましょう。
手順正しく塗らないと1年で剥がれてしまう
塗料は全てが同じように塗れば同じように性能を発揮できるというわけではなく、適した塗り方や下処理、相性の良い壁材などがあるため、正しい手順で塗らないとすぐに剥がれてしまいます。
外壁塗装は、下塗り3回が基本です。
外壁の状態によっては4回行う場合もあります。
つまり、その正しい手順を知っている業者でかつ手を抜かずに丁寧に作業を行ってくれる業者でなければ、1年程度で塗料の剥がれが発生します。
塗料が剥がれてしまう原因はいくつかありますが、一般的なものとしてはしっかりと外壁に密着していないことが挙げられ、例えば壁一面に一切の凹凸が無い外壁であれば、普通に塗るだけでぴったりと塗膜が壁に付着します。
しかし、凹凸があったりひび割れなどがあると、ちゃんと塗らなければ凹の部分にぴったりと張り付かずに壁と塗膜の間に空気や水分が入った状態になり、その部分の塗膜が膨らむためすぐに剥がれてしまいます。
そのため、正しい手順で塗ることができなければ1年程で剥がれてしまいますが、1年以内であれば施工不良ということで保証の対象になります。
シリコン含有率も重要
また、シリコン塗料の塗料選びで非常に重要なのが、シリコンの含有率です。
シリコンの含有率が低いシリコン塗料は耐用年数が短くなります。
これは、シリコン塗料は厳密に言えばシリコンとアクリルを混ぜた塗料ですが、シリコン含有量の少ないものはどちらかと言えばアクリル塗料に近くなってしまうからです。
アクリル塗料はシリコン塗料よりも低価格なかわりに耐用年数が低い塗料です。
わずかでもシリコンが含まれていれば「シリコン塗料」と名乗れてしまうので、注意が必要です。
基本的に外壁塗料の3大メーカー「日本ペイント」「関西ペイント」「エスケー化研」の製品であれば心配はいりませんが、他メーカーの塗料で検討する際には一度ご相談いただければと思います。
よくある質問
最後によくある質問についてまとめていきましょう。
基本的にはシリコン塗料と他の塗料、どちらがおすすめかという比較の質問になります。今回の質問以外にも、塗料と比較するためにはまず自分で塗料の性能を調べたうえで必要な性能があるのはどちらか、自分の住んでいる環境に適しているのはどちらかを考えてみるといいでしょう。
業者に質問をする際にも、なるべく家の状態や周囲の環境について詳細な情報があると業者も判断がしやすくなるため、より有用な情報を得ることができるようになるでしょう。
Q. シリコン塗料とラジカル塗料はどちらがおすすめですか?
A. シリコン塗料とラジカル塗料を比較した際に、どちらがおすすめかという質問に対してお答えしましょう。
ラジカル塗料は正確にはラジカル制御型塗料という名称で、日光などによって発生する塗料の劣化に関わるエネルギーのことをラジカルと言います。
ラジカル塗料はこのラジカルを制御する技術を導入した塗料であるため、ラジカル制御型シリコン塗料というものも存在しています。
単純に通常のシリコン塗料の上位互換というわけではなく、耐候性やコストパフォーマンス自体はシリコン塗料より優れているものの、面積辺りの塗装価格や運用実績・商品数・選べる色の数などはシリコン塗料の方が優れています。
そのため、特別日差しが強い地域などの通常のシリコン塗料ではチョーキングなどが発生しやすい環境ではラジカル制御型塗料がおすすめで、通常のシリコン塗料でも耐用年数まで問題なく機能する場合は通常のシリコン塗料がおすすめと言えます。
Q. シリコン塗料とフッ素塗料はどちらがおすすめですか?
A. 次はシリコン塗料とフッ素塗料の比較です。
シリコン塗料とフッ素塗料は使用している樹脂の素材が違います。
大きな違いとしては耐用年数で、シリコン塗料が10年から長くても15年に対し、フッ素塗料は15年から20年とシリコン塗料よりも大幅に耐用年数が長いため、純粋な耐久性で比較した場合フッ素塗料の方が優れています。
ただし、その分フッ素塗料はシリコン塗料よりも高いため、一度の施工に対する価格はシリコン塗料の方が安く済むため、10年程度持てばいいといった場合にはシリコン塗料で十分でしょう。
長期的に見た場合は、シリコン塗料よりもフッ素塗料の方がメンテナンス回数を減らすことができるため、費用対効果で見るとフッ素塗料の方が優れていると言えます。
まとめ:外壁塗装のシリコン塗料
以上、外壁塗装におけるシリコン塗料についてまとめました。
よくある質問
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外壁塗装のシリコン塗料ってどんな塗料ですか?
シリコン塗料はコスパの良い定番の塗料です。しかし、最近はラジカル塗料が主役の座を奪いつつあります。提案の中に入ることの多い塗料なので特徴を知っておくことをおすすめします。
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シリコン塗料の耐久性はどれくらいありますか?
約15年ほどが目安です。ただし、塗料の商品によって耐久性は変わるので業者さんに一度確認してみましょう。
シリコン塗料は外壁塗装における一般的な塗料と言っても過言ではないほど、人気と実績を有した塗料です。
特別意識する要素も無いため、迷ったときはシリコン塗料を選んでおけば大きな間違いは起きないと言えるでしょう。
無難であることは決して悪い意味ではなく、問題が少なく優秀と言い換えることもできます。
ただ、そんなシリコン塗料も適した環境で適した施工を行えばより長持ちするため、本当に合っているかどうかなどはきちんと調べておくといいでしょう。