外壁塗装では使わない？アクリル樹脂塗料の性能とは

アクリル樹脂塗料とは？

アクリル樹脂塗料は、現在自動車やDIY、新築に使用されるメジャーな塗料です。
ひと昔前はアクリル樹脂塗料を使用しておりましたが、新たに耐久性等の性能が上がった塗料が登場し、現在では滅多に使用されない塗料すので、塗装業者さんですすめてくる方はいないかと思います。
そんなアクリル樹脂塗料の耐用年数を他の塗料と比較してみました。

アクリル樹脂塗料のメリットとデメリット

メリット

• 価格が安く、色が豊富でしかも高級感ある仕上がり

先ほどの相場価格をご覧いただければわかると思いますが、他の塗料よりも価格が安いです。
そのため、新築に使用されることが多いです。

また、昔からある塗料なので、塗料の種類や色は豊富です。
ですので、何年かに一度に外壁の色を変えたい方や、費用をできるだけ抑えたい方は、アクリル塗料が向いているかと思います。

デメリット

• 耐用年数が短い
• 耐久性が低いため、ひび割れ等の劣化が早い

アクリル樹脂塗料は、他の塗料と比較して劣化が早いです。
塗膜（塗装後にできる膜のこと）の劣化原因として、紫外線の影響を受けると劣化するという性質があります。
紫外線のエネルギーは大変強いので、アクリル樹脂の成分を破壊してしまいます。

なので、塗膜の劣化を抑えるには、紫外線に耐えうる塗料であることが重要になります。

アクリル樹脂塗料の特徴

塗装した後、綺麗に色が映えること、そして光沢性があるのが特徴です。

元々アクリル樹脂は透明な性状ですので、塗料の中の顔料（色の元）と調整しやすく、着色性はとても優れています。

そのため塗料の色かなり綺麗に出ますが、その反面、耐久性が低いため、数年で劣化してしまいます。

アクリルとさまざまな樹脂と混ぜ合わせて性能を上げた塗料

アクリル樹脂塗料は外壁塗装に向いている塗料なんですが、どうしても他の塗料と比較して耐用年数が短いです。

ですので現在では、他の樹脂（シリコンやフッ素など）+アクリル、もしくはアクリル樹脂塗料＋無機成分(セラミック等)を混ぜて性能をアップさせた塗料があります。

アクリルシリコン樹脂塗料

アクリル樹脂とシリコン樹脂を結合させて製造した新しい塗料です。

アクリル樹脂塗料の耐久性は低いのですが、アクリルシリコン樹脂塗料は、シリコン樹脂と結合しているため、耐久性に優れています。
（アクリルシリコン樹脂塗料の耐用年数は明確にはありません）

また、アクリルシリコン樹脂塗料は、約200℃の熱に耐えることができる高耐熱性塗料です。
ウレタン樹脂塗料よりも高性能な塗料として今需要が高まっています。

よく使用される塗料として、以下の塗料があります。

アクリルウレタン樹脂塗料

アクリル樹脂とウレタン樹脂を結合させて製造した塗料です。
光沢保持性が優れており、自動車の補修等にもよく使用されるという特徴があります。

ピュアアクリル樹脂塗料

アステックペイントジャパンという販売メーカーが、オーストラリアで開発された特殊なアクリル樹脂塗料のことです。

先ほども言いましたが、アクリル樹脂塗料は他の塗料と比較して性能が低い塗料です。
しかし、ピュアアクリル塗料は耐候性（変色や劣化等の変化）や防水性などに優れており、耐用年数はなんと15年以上長持ちするというほどの性能です。

新築の外壁に使用される塗料

• セミクリーン（エスケー）
• DANシリコンセラ（日本ペイント）

以上の二つは、アクリル樹脂塗料です。

シリコンと書いてありますが、価格の安さと性能の低さがある塗料ですので、外壁に耐久性を求める方にはおすすめしません。

万が一塗装業者さんから以上の塗料を提案されましたら、これはアクリル樹脂塗料ではありませんか？と聞いてみてください。